ばばの日記

団塊世代 仲良し夫婦の暮らし
HPは http://www.ibuchan.com/

幻の逸品

2017年10月19日 14時57分40秒 | 日常生活
10月19日(木)曇り後晴れ

朝、娘から電話があった。

数日前、送った荷物を昨日受け取ったとのお礼の電話だった。



娘の婿殿が徳之島の「サタマメ」や「ガンダタマメ」が好きなので

年に何回か送っている。

今年の初夏辺りだったか?たまたま「サタマメ」を買いに行った時に

「柔らかい黒糖の塊」のような商品があった。

一見して、ばばが子どもの頃食べていた「ガンザタ」と似ていると思った。



ばばの家の畑にはは自家製糖工場があったので、製糖期になると

その工場にサトウキビを集め、自家製糖していた。

全て手動で、何というのだろう?

大きな歯車を重ねたような物の間にサトウキビを挟んで、汁を搾る。

歯車を動かす動力は牛だった。

その牛の後から付いて、牛を元気づけ歩かせるのが、子どもだったばばの仕事。

細い竹を持って、牛の歩みを止めさせないように

「フイッ!フイッ!」と掛け声をかけながら牛を歩かせるのだ。

牛が立ち止まると、細い竹で牛の背中?かお尻辺りを軽く叩いて、又歩かせる。

ほぼ半日以上、同じ事を繰り返していた。

絞ったキビ汁は大きな鉄の平鍋に入れて炊いて煮詰める。

縦2メートル以上、横も2メートル位はありそうな鉄製の大きな長方形の鍋に入れて

途中で何かを加えて煮詰めていく。

大分煮詰まった時点で大きな柄杓のような物ですくい取って

今度は丸い鉄鍋に移して、大人の男の人達が木の棒か何かでかき混ぜる。

かき混ぜている内に水飴状だった砂糖はだんだん固まって黒糖になる。



塊になる前の、水飴より少し固い状態の砂糖を「ガンザタ」と言っていた。

そのガンダタは、まだ微かに温もりがあって、柔らかくて食べるのが好きだったばば。



過日お店で見つけた黒い塊が、正に、その「ガンザタ」に見えたばば。

無意識に買って、サタマメと一緒に荷作って送った。

小包を受け取った娘から「お母さん、あの黒い塊はお店の方からのサービスなの?」

と、言われた。

「珍しかったから、買って送ったのよ。」と答えたが・・・・

その黒糖の塊、娘が大変、気に入ったよう・・・

柔らかいので、小さめに切ってきな粉やハッタイ粉などを塗して食べると

とても美味しくて、お友達も大絶賛してくれたとのこと。

そんなに喜んでもらえるなら、次からも入れてあげよう・・・と考えたばばだが

甘かった!

その商品は、普通の店に出回ることはほとんど無い。

ある商品を作る課程で出た黒糖をまとめて作るそうで、

製糖工場に直接電話をしてみたが、大量には作れないそうだ。

それでも、「もし出来る時は是非分けて下さい」とお願いしてあった。

お願いしたのが7月下旬か8月上旬だったかなぁ・・・



それで、去る日曜日、いつも「サタマメ」を買うお店に寄ったついでに聞いてみた。

残念ながら、約3ヶ月近く経っても、まだ商品は入らないって・・・

よっぽど、貴重な品物なんだね。

娘や、その友人が大絶賛する、その黒糖、ばばは、まだ味したことは無い。

娘に話すと「お母さ~~~ん!自分も味見してみなくちゃ」って、言われた。

だって、奇跡に近い確率で入手できた数個の品を、じじとばばが味見したら

娘に送ることが出来なくなってしまうから・・・・



あぁ~、あの商品の品名も分からないけれど、

あの商品が、もう少し沢山出来るようになったら嬉しいんだけどなぁ・・・



数ヶ月後、又「サタマメ」を買いに行くから、その時に又確かめてみよう~。



そうそう、娘との電話の中で娘が言った。

「私の友達は、黒糖って調味料と思っているみたいよ。

お茶請けにしても良いのよと言うとビックリするよ」と。

島では、昔から「お茶請け」として使われる事が多かったが

豚骨の煮付けとか、脹れ菓子とかを作る時には調味料の白糖代わりに使われる事も確か。



黒糖は、お茶にもとても合うけれど、コーヒーなどにも合うと、ばばは思っている。

サトウキビ作り、黒糖作りが基幹産業のひとつである徳之島だけど

言われてみれば、じじとばばも、おやつは市販のお菓子がほとんど。

子どもの頃はおやつとして、しょっちゅう黒糖をなめていたけどなぁ。。。



娘も言った。

「子どもの頃は、黒糖を食べたことも、あまりなかったけれど

今、黒糖が美味しいと思うようになったよ」って。
黒糖



ばばが、子どもの頃は市販のお菓子なんて、とても買えなかったけれど

黒糖だけは不自由なく食べられた。

お芋さんと黒糖がおやつだったと言っても過言では無い。



しかし、自分が親になって、子ども達に黒糖をおやつとしてあげたことは

無いかも知れない。

ただ、1週間に1回、週末土曜日に、家族全員で必ずばばの実家に行っていたので

その時の、実家の食卓には、いつでも「菓子入れ」に入った黒糖があった。

娘達も、黒糖と言えば、その時の印象が強いようだ。



今現在、おやつとして、黒糖をいただいているという家族があるだろうか?



地元で作られているのに、自分ではなかなか食べずに

都会で暮らす、親戚や知人、友人にせっせと黒糖や黒糖製品を送っているばば。



幸い、婿殿がサタマメを大好きで、職場の同僚達にも好評だと聞くと、

やはり嬉しいばば。

娘や婿殿に徳之島の特産品を都会で大いに宣伝してもらおうって

喜んで贈り物をするばば。



あっ、もちろん、自分もサータアンダギーやふくれ菓子作りには

黒糖を使いますけど~

おやつとしても、もう少し黒糖を取り入れようかな?

じじの低血糖予防には、いつも黒糖を車にも常備しているよ~



超々貴重な「黒糖の塊」・・・ばばの中では、幻の名品です。

いつか、絶対入手して、味見するぞ!!!



※画像は普通の黒糖ですよ~


最新の画像もっと見る

コメントを投稿