ばばの日記

団塊世代 仲良し夫婦の暮らし
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お墓参り

2008年10月29日 22時33分23秒 | 家族のこと

10月29日(水)

今日は天気がいいので朝から実家へ行った。

又雑草が庭や裏の畑を覆い尽くしているのでは?と心配になり様子を見に・・・・

朝9時に姉と出発。

今日は旧暦の10月1日なので実家に行く前にお墓参りもすることに。

島では命日とか1日、15日、節句の日にもお墓参りをする。

ばばの実家集落の墓地は共同墓地で4カ所ぐらいある。

ばばと姉がいつも行くお墓は3カ所。

ばば両親のお墓・姉の婚家のお墓・姉とばばの長姉のお墓。

 

お墓参りでは、まず湯飲みや杯をきれいに洗って水やお酒を替える。

次はお供えのお花を替える。

お供えの花は、ばばが子どもの頃はイヌマキの枝、ゲッキツの枝などが主だったが

今は、色とりどりの造花が多い。

女の人も仕事を持つようになり、お墓参りに行く時間もなかなか取れなくなったので

枯れない造花を飾るようになったのだろうか?

又、生花を飾った場合、昔はお墓の片隅に捨てていたが

今はゴミは全部持ち帰らなくてはならない。

その後お線香をあげ、お墓の周りの掃除をして終わる。

 

以前はお墓に水道がないのでそれぞれ家庭からヤカンに水を入れてお墓に持って行き

ヤカン一杯の水で湯飲みを洗い、水を注ぎ、花筒にも水を満たした。

よくぞヤカン一杯のできたものだ。。。。。

今は有志の方が水道を寄贈して下さり墓地のあちこちに水道が設置されていて

水もふんだんに使え、とてもありがたいと感謝するばばだ。

 

ばばの両親は明治生まれでとても信心深く、特に祖先を敬っていた。

だから何か嬉しいこと(例えばばばが賞状をもらうとか)があると

必ず仏壇の前にばばを座らせ報告していた。

朝は必ず仏壇のお水やお茶を入れ替え、その前でお祈りをしていた。

ばばが旅行に行く時や、旅行から帰った時も

必ず仏壇の前でお祈り?をさせられていたので、仏壇にお祈りをするのは生活の一部だった。

 

我が家の3姉妹も小さい頃ばばの実家に行くと、言われなくても仏壇の前に行き、

小さな手を合わせて神妙な顔で頭を下げていた。覚えているかなあ?

先祖を敬うということは、とても大事なことだと思う。

今の子どもたちはどうだろう?

核家族化で、仏壇のある家も少ないだろうな。。。。。

又、簡単にお墓参りなどいけないだろうな。。。。。

 

ばば達は家庭内だけでなく、通学路でもお墓の見える高台に来ると

「お墓に向かって礼をするように」とごくごく小さい頃から教えられた・・・・・・と言うより

親兄弟がしていたのをしぜんに真似るようになった。

 

ばば達がお墓に向かって礼拝した場所を昔は「頭チィキィドォ」と言っていた。

標準語に直訳すると「頭を下げる所」すなわち「礼をする所」という意味。

先祖の眠るお墓を大切にする心を養うために「頭チキィドォ」があったのかな?

いつ頃誰が決めたのだろう?あの場所と拝礼の習慣を。

今でも、ばばの後輩達はこの場所で「お墓に向かって礼」をしているだろうか?

今は「頭チキィドォ」には「墓地礼拝所」と筆文字できれいに書かれた看板がある。

 

ばばが子どもの頃はお墓に向かって指さしたりしてはいけないと言われていた。

お墓を指した指は腐るので自分の指を口に入れてきつく噛みなさいと言われ

歯型が付くまで噛んだことも何回かある。

やはりお墓は特異な崇高な場所として子どもに教えようとしたのだろうか?

 

このお墓のある場所を左手に見て登校し、帰りは右手に見ていたが、

「行きはよいよい、帰りは怖い」の歌の文句ではないが

ばばの実家は高台にあったので学校へ行くときは下りで、帰りは上り坂になる。

「頭チィキィドォ」を左手に見てまっすぐ進めば小学校だが、

お墓に行くには「頭チキィドォ」から左へ坂を下っていくのが普通だった。

この坂はけっこうきついのだが、いつの頃からか

「夕方、この道の下から上へ首のない子豚が駆け上がってくる」と言う話が

広まり、子供心にとても怖かった。

誰も直接、首のない子豚が坂を駆け上がるのを見た人はいないと思うが

「誰それが、見たんだって」といううわさ話に尾ひれが付き広まったのだろう。

 

ばばは今、昼間でも一人で実家へ向かう時にその場所を通ると

「もしかして、首のない子豚が坂道を駆け上ってくるような」恐怖を感じることがある。

「急な坂道の下から上へもの凄いスピードで駆け上がる首のない子豚」の姿。。。。

恐ろしいけれど、落ち着いて考えればちょっと滑稽じゃない?

 

久しぶりにお墓参りをして、実家への行き帰り、

小さい頃のことなどいろいろ思い出したばばだった。


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