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気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

「柿羊羹・つちや」と粽で

2017-05-14 15:57:20 | 主菓子とお干菓子
今朝から良いお天気の中、車で大先生のお稽古に伺う途中
風でニセアカシアの花が舞っておりました。
季節が過ぎていきます。
 
今日は割稽古で、玄関先にはいつものように水がうたれ、
気を引き締め背筋を伸ばしますと、目の先には
緑色が一段と濃くなった若草山、そして
東大寺大仏殿の鴟尾が金色に光っておりました。
金色の鴟尾の眩しき五月晴
         中野千江


金色ではないですが、昨日の自宅稽古でお出しした
琥珀色の『柿羊羹』とこの季節の定番『粽(ちまき)』、
粽は頂き方が難しいので、一度は練習をしておきましょう。
 
この柿羊羹は岐阜大垣の「御菓子つちや」さんの代表銘菓で
創業は初代園助が1755年に興し260年以上の老舗になります。
この柿羊羹は四代目右助が岐阜県特産の「堂上蜂屋柿」の
濃密な甘味を生かすべく、干し柿から羊羹に仕上げられ、
竹の容器になったのは1896年に五代目祐斎からで、

細かい粒々の柿の果肉の食感と容器の可愛さも光ります。

先生のお稽古から戻りますと、プレゼントが届いておりました。
今日は「母の日」すっかり忘れておりました。ーアリガトウー
ストライプのエプロンと干菓子で作られた「母の日の花束」で

あの汚れたエプロン、みられていたのですね。早速取り替え、
干菓子はお稽古に使わせていただきますよ。

三色団子で

2017-04-21 14:50:15 | 主菓子とお干菓子
近所のお庭で、二羽の椋鳥(ムクドリ)を見つけました。
椋鳥の来てゐる庭と気づきたる
           稲畑汀子

水仙の球根干し横の芝生で、餌を探しているの?・・・
ではなく、よくみると一羽は枯葉を咥えておりました。
椋鳥の咥えし枯葉春をよぶ
           愚句

春あけぼの椋鳥嘴の朱を深め
           飯田龍太
春は椋鳥の恋の季節で、巣作りをしているのでしょう。
どおりで、良く鳴きあっている椋鳥をみかけます。


鳴くと言えば、表に出るとよくウグイスの声が聞こえます。
初鳴きの遅かった奈良(3/24)ですが、窓を少し開け、
聞きながらのお稽古に、鶯餅
早春の菓子で、もうすでに二月に・・・
考えた末、八重桜や遅咲きの桜の季節になります。
花より団子や幸せを呼ぶ『三色団子』に挑戦、これが
なかなか同じ大きさに丸めるのに苦労しました。
 
色合いをもう少し薄くすれば、ピンク色もそれから・・・
反省点ばかり(言い訳は、色付けは一発勝負ですから)。
皆様に幸せを運んでくれたでしょう。

干菓子には、夜桜ならぬ『「夜の梅」とらや』小倉羊羹を

本来切り口の小豆を夜の闇に咲く梅に見立てられていますが、
小口に切っておだししましたので、夜桜の花びらに
見立てて頂ければ・・・(よく見ないと見逃すかも)
そういえば、奈良の桜の最後を飾る『奈良の八重桜』も
よく見ないと八重とは気づかないとても可憐な花です。
から里蕾が膨らんできており、週末には咲き始め、
暇を見つけて、転害門に通じる道の両脇にでも・・・
頭のなかは月末の茶事でいっぱい、いっぱいで連休中に。

不昧公御好み「古代山川」で

2017-04-18 15:00:12 | 主菓子とお干菓子
昨日の風雨は朝には止み、若草山の麓の三笠温泉郷の桜は
散ったようで桃色はなく、上部の春日原生林に微かに見られます。
  
関西では昨日で「造幣局桜の通り抜け」も終了し、
桜のシーズンお終い?、でも山へ行けばまだまだ・・・
またTVでは津軽で桜が咲きだしたとかで、北東北が見頃に
ゴールデンウイークまでには北海道に上陸しますね。

ところが、あの風雨にも関わらず、ご近所の御宅の遅咲きの
山桜?が楚々と咲いておりました。手前の花は??
 
でも、散ってしまった桜の花びらは、花筏になっています。

庭でも、ヨメノナミダ(花筏の若葉に蕾が
 
いつ咲くのでしょうか?。
 
先日の中宮寺山吹茶会の干菓子「桜?」を頂いており
しっとりとした口当たりの落雁でした。
 
よく似た落雁を先日頂いたことを思い出しました。
松江の朝汐本舗・風流堂の『山川』で、
和三盆入りは「古代山川」と名付けられ、

日本三大名菓ともいわれる「不昧公御好み」の茶菓子で、
不昧公の御歌に由来しています。
「散るは浮き、散らぬは沈む紅葉の、影は高尾の山川の水」
本来は「赤」で紅葉の山を、「白」で川(水)を表しますが、
時期により赤白を上下にしたり、間に挿んだりすることで、
臨機応変に使え、桜の時期でもお出しできますね。
なおの「山川」に春の景色をたくした「花あそび」も
作られております。

甘夏でピールを

2017-04-10 15:11:02 | 主菓子とお干菓子
朝の散歩中、今年初めてのツバメを一羽確認しました。
「春を呼ぶ」・「幸せをもたらす」鳥として知られており、
平城宮跡で4月5日頃見かけたと聞き、探していたのです。
電線に一羽とまったスズメ?細見、逆光なので廻り込むと
燕尾様の長い尾が、オスのツバメさん。
でもカメラを構える間もなく、飛び去りました。
小林一茶はこんな句を詠んでおります。
今来たと 顔を並べる つばめかな
 
実は今日は初孫の中学校入学式で、先ほど顔を出したばかり
目的を持って、校区外から我が家へ居候するそうです。
三年後の巣立ちが楽しみです。


今年もピール作りに挑戦しております。
蜜柑は、友人の夏蜜柑を当てにしていたいましたが、だめに。
生活クラブから完熟木なりの甘夏7.5Kg(和歌山産)を購入、

私はデコポン派で酸っぱくてダメですが、この木なり完熟柑は
相方にとり程よい甘さがあり、美味しいとのこと。
相方は毎日、包丁で十文字、四分の一の大きさに切れ目を入れ、
剝いて食べてくれました。
溜まった皮で、先日になりピール作りを始めました。
①長軸に沿い8ミリ幅の大きさに切り、軽く水洗い、
 浸るぐらいの水で沸騰させたの後、中火で15分煮ます。
*中わたを残すと、ぴかぴか感が出て美味しくなります

②ざるにあけてゆでこぼし、水に5分ほどつけ、
再度ざるにあけて水けをきります。
③②での材料にかぶるくらいの水を入れて再び火にかけ、
 沸騰したら中火で10~15分煮ます。

④③をゆでこぼして水に5分つけ、ざるにあけて水けをきり、
 その重さを量ると、その60~70%がグラニュー糖の量になる。
⑤鍋に④と計量したグラニュー糖、ひたひたの水を入れて火にかけ、
 沸騰したら弱火で15~20分、汁けが少なくなるまで煮詰めます。
⑥そのまま広げて乾燥させる分と、グラニュー糖をまぶす分に
 
⑦自然乾燥に二・三日、堅くなり過ぎに注意を。
(堅さの見極めに少しコツが、乾燥により輝きも増します)
ベランダで乾燥中
⑧まぶしていない分は湯煎したチョコレートをかけ、
 
⑨出来上がりです。

これで干菓子に使えますね。
今年のピール、出来栄えお楽しみに!!!

椿餅をクロモジの花のもとで

2017-03-20 10:05:25 | 主菓子とお干菓子
この土日と、茶飯釜の点前をさせて頂きました。
なかなか慣れないと、揺れて大変だったようなのですが?
こんな問いかけをしております。
土曜日来られた高校生、今年から始めたばかりなのですが
毎週稽古に励まれ、上達めざましく、
”次の茶事で「薄茶点前」をしてみませんか?”と
日曜日の方々には
”来月は透き釜になるのですが、茶飯釜のお稽古を続け、
 来月下旬から五月中にのどこかで『茶飯釜の茶事』を
 してみたいので、いつがよろしいですか?”っと

さて、どうなることでしょうか?
床のしつらえは、軸は先日紹介した『春』
香合は「ぼんぼり」

花は、紅白の有楽椿と初嵐椿に、新葉の緑が混ざり、
黄色い小さな花の咲く『クロモジ(黒文字)』を。
雌しべがなく、雄しべのみの9個ある雄花でしょうか?
 
クロモジは樹皮に黒い斑点がありクロキと呼ばれ、
皮目を文字に見立てて名付けられたという牧野説や、
古く宮中の女房詞では「~モジ」をつける風習があり、
この木の名をクロモジと呼んだとされ、現在でも
高級な楊枝として使われております。

今日の主菓子『椿餅』をクロモジの楊枝で頂きましょう。
今回は、黒米の代わりに、赤米を使うと、漬け置き時間
不足のためか、粘り気がなくブツブツ感の残った餅に、
それはそれで、この感触もいいものです。
 
また若い方々は、何事も吸収し覚えてくれます。
返答に困ることもありますが、今回は
「この椿餅の葉も食べられますか?」と聞かれ、
”お茶の樹と同種ですから害はないのでしょうが、
 硬くて食べれないのでは”と
若い方の柔軟な発想力に感心しますね。

引千切(ひちぎり)を

2017-03-07 16:52:30 | 主菓子とお干菓子
雛祭りの翌日の自宅稽古は高校生と子育てママさんで、
雛祭りに欠かせないお菓子は「ひちぎり」になりますね。
雛まつり宴の後のひちぎりや
          浅野節子
名が示す通りよもぎ餅の真ん中を窪ませ、
端はひっぱってちぎりとった形で、小豆餡をのせたもの。
雛祭りの菓子として配色美しくつくったり、金団をのせた
ものもあるそうで、「ひっちぎり」ともいう。
           (茶道大辞典より)
一昨年教えて頂いた京都「老松」風を前日に作ってみました。
ヨモギは若菜摘みに行ければよかったのですが・・・
昨年の冷凍保存分にて
こなし生地は、こなし用あん、ふるった薄力粉、上用粉を
手でよくもみあわせますが、混ぜすぎてはいけません。

こなし生地を30分蒸しあげ、よくこなし、そして
上白糖を入れさらによくこなします。(一晩置く方が良い)

きんとん餡は生あんに白ザラメ、水を加えやわらかく炊く
炊きあがる寸前に食紅を入れ、通しに通します。

30gの生地をとり、成形します。
俵形を作り手前を薄くのばし
太い方をつまんで、たてて引っ張り引き千切ります
きんとん箸できんとん餡をのせ丸を作り、完成に。
  
出来栄えは・・・

『引千切』の由来は、
平安時代、宮中の子供生育を祝う儀式などで用いられた
「戴餅(いただきもち)」、「小戴」だそうで、
「戴餅」は丸めた餅の真ん中を窪ませ、餡をのせたものを
子供の頭に三度触れさせるという儀式になり、
紫式部日記の中にもその記述が見受けられるのだそうです。
また一節には餅菓子の用意に手が足りず、餅を丸めている
暇がなかったことから、餅をちぎって窪みを作り、
そこにあんこを乗せたのが原型になったとも。
又あこや貝に似ていることから「あこや餅」と呼ばれます。

菓子は「淡墨のさくら大福」で、薬師寺にも淡墨桜の子孫が

2017-02-28 15:50:38 | 主菓子とお干菓子
今朝は良く晴れて放射冷却のため最低気温は-2.4℃、
寒い朝になり、練行衆の方々も火鉢だけで大変でしょう。
12:00
昨日は朝から子育てママさんがお稽古にお出での予定、
軸を『春嬉』に替え、女の子ですから、
お雛様を見てくださいね。
 
来られましたが、相方は相手したかったそう・・・が
”もう這い這いし(早いものです)大変、
 午前中は家事を済ますためずっとオンブしているので、
 このまま、お稽古させてください”との申し入れ
オンブをされたまま、準備から大炉での薄茶のお稽古に。
始めは後ろからじっと目で、-3回目の稽古?-
その後は帰るまでお母様の背中で寝入っており、-よかった-

主菓子は『淡墨のさくら大福』岐阜・大垣「つちや」さん
お餅は日本一の魚沼産「こがねもち、餡は北海道産小豆で
上にのった桜の塩漬けがしょっぱくて甘さがいいですね。
 
奥美濃根尾の山際の「根尾谷淡墨ザクラ」に由来し、桜は
樹齢1500余年、大正11年天然記念物指定された彼岸桜で、
満開はつややかな白が散り際には淡墨色になるそうです。
本巣市HP
この「薄墨桜」には御手植えされたという継体天皇伝説から
宇野千代さんの名作「薄墨桜」や白洲正子さんの「西行」、
そして枯死寸前の薄墨桜を守った先人たちの活躍話もあり、
一度見にまいりたいと思っておりましたが、・・・
なんと近くにあったのです。それも奈良の薬師寺境内にです。
1977年4月の金堂落成のこと、本巣郡根尾村の人たちが
二本の若木を、お祝いにと植えて下さったそうです。
由縁は根尾村出身の現管主:山田法胤さんなんです。
若木も今年で40年の成木、見に行かねば、
やはり、本家本元にも訪ねていきたいものです。

「下萌え」で

2017-02-12 16:20:07 | 主菓子とお干菓子
今日もTVから、寒波が次から次へと押し寄せ、
鳥取から日本海側は稀に見る大雪を映し出し、大変な初午に。
山がかり雪のこごしき一の午
            森澄雄
奈良・若草山の雪は頂上に少し残る程度

奈良公園、春日野では、こんな風情が味わえるかも
春日野の下萌えわたる草のうへに
      つれなく見ゆる春のあわ雪
』 
          源国信「新古今集」
昨日の話なのですが、
お昼からは、お稽古に来られたのは高校生、
南側の小間の障子を開けていると、雪が降ったり止んだり。
止み間には、あのスズメたちもやってきて盛んに食事を、
”スズメにお稽古を覗かれていますよ”と言いながらの
お稽古になりました。
若い方はうらやましいです。
何でもすぐ吸収していただけますから・・・
 
菓子は、先日作った「ユリ根金団」から
銘『下萌え』をお出ししました。
 
「下萌え」と言っても始めはきょとんと。
「雪の下に野菜などができることですか?」と聞かれ、
北風に曝されている枯れ野にも
雪が積もってる下でも
人知れず、そっと草が
芽ばえている事ですが・・・
誰に言われるわけではなく
見えないところで頑張ってる姿を
逞しく美しく感じていただけたらと
心が暖かになる言の葉ですね。

満寿薯蕷(ますじょうよう)で

2017-02-03 10:59:22 | 主菓子とお干菓子
奈良の社寺では、節分の行事が目白押し
一例ですが、東大寺二月堂14時~ 節分豆まき
      元興寺15時~ 節分豆まき
      興福寺18時半~追儺会(鬼追い式)等
二月堂で一度伺っていますが、縁起のいい豆、鈴などが
5分程度の間に撒かれ、すごい盛り上がり様でした。

ご家庭では、節分の夜は恵方巻きを頂き、豆まきですね。
中世の陰陽道では節分を一年の境とし、年越しにあたる
この夜は、一年の中で一番陰から陽へと変わる日とされ、
鬼や魔物が出現しやすいと考えられていたそうです。そこで
宮中で大晦日に行われていたの「追儺」が節分と結びつき、
鎌倉以降、鬼等に豆をぶつけて追い払い、
福を呼びこもうという豆まきの風習になったそうで、
地方により様々にな変化も見られるようです。

節分の菓子として、『満寿薯蕷(ますじょうよう)』を
稽古にお出しするため作ってみました。
普通は「桝薯蕷」と書きますが、『桝』は「増す」に
通じる縁起の良い言葉ですが、
さらに縁起の良い『満寿』とさせていただきました。
・薯蕷をすりおろしよく練ります


・薯蕷の生地を
 
・漉し餡を中に入れますが、少し硬かったようで・・・

・桝形に焼を

・完成です。
 
楽しみにしてください。
お出かけなので、今日はこの辺で。

丹波黒豆の甘納豆を

2017-01-31 14:05:03 | 主菓子とお干菓子
睦月も最後の日、
今日の誕生日の花は『ギョリュウバイ・御柳梅』と
NHKラジオ深夜便の最後の方で流れてきました。
英名でティーツリー(tea tree)とされておりますが、
「お茶の木」???似てもにつかないですが、
原生地のオセアニア、特にマウイ語で「マカヌ」と呼ばれ、
民間療法で有名な「マカヌハニー」の蜂蜜の蜜源にもと。
昨年10月法華寺にて
写真は昨年10月に法華寺の境内で咲き始めた御柳梅、
この花が植えられている理由が、なんとなく解かり
光明皇后の御意志と重なります。
なお目立ちませんが、5月頃まで咲き続けるそうです。

流行りかけているインフルエンザ、マヌカハニーも
効果があるとの口コミもありますが・・・
高熱が出れば、直ぐ病院へ行かれるほうが・・・
もうすぐ節分、豆まきでインフルエンザも
収まってくれると良いのにー???
(マスクをして手洗いが有効ですね)

先日の金曜日、立礼でのお稽古の話で、
通常点茶盤はエアコンのない八畳間に置いての稽古、
一番寒い時期ですので、六畳の間まで持ってきますと、
目一杯になってしまいましたが、ホットカーペットとエアコンで
立礼のお稽古、寒くなかったでしょうか。

床には節分も近づき、軸は福は内で、
干菓子も甘納豆「丹波黒豆」茶遊菓楽・諏訪園さんを
『豆絞り』と名付け、お出ししました。
コトバンクによると、豆絞りは”千葉県の名物菓子で
クッキー生地の上に薄皮付ピーナッツをのせたもの”
アレレー、節分ですので、良しとしましょう。

雰囲気を感じていただければ、嬉しい限りです。