新福菜館といえば京都では知らない人がいないラーメン屋さんである。名前を聞くとあの真っ黒なスープを思い出すが、東京にも出店していることを知る。東京には麻布十番と秋葉原にあるのだが、とりあえず秋葉原店に行ってみた。
場所は昭和通りから少し入った静かな路地で、周囲には飲食店も少なくポツンとある。11時20分頃にお邪魔したのだが、外の静けさとは裏腹に店にはかなりの人。1人の客が多いのだが、ボックス席ばかり、入口に相席をお願いしますとちゃんと書いてある。
券売機で食券を買うシステムだが、基本は中華そばと焼き飯の組み合わせ、悩んで『中華そば並+焼き飯小』(950円)の組み合わせにする。今回は私1人のため、予想通り相席。もう先客は食べ終わりつつあり、最後のスープをすすっている。
すると比較的早くまずチャーハン登場。前と同じように黒っぽいチャーハンで、卵・青ネギ・チャーシューがたっぷりと入っていて、しっかりとした味付け。ただ、見た目ほど塩辛くはない。ラーメンメインのこの店に焼き飯のみを食べにくるお客さんが結構いるのもよくわかる。
次に中華そば、こちらも色の黒いスープ、麺は中太ストレート。食べ始めると癖になってくる味である。九条ネギ、シャキシャキ感の残るモヤシ、スライスされた煮豚が乗せられているが、モヤシのさっぱり感がやや濃いめのスープによく合い、煮豚も食べ応えがある。全体のバランスが素晴らしい中華そばである。
店には次々とお客さんがやってくるが、ほとんどがサラリーマン風でやはり『並+小』の組み合わせが最も多い。というのは『小+小』と同じ値段だからだろう。さらにどの客も食べたらぐだぐだしていないで、すぐに席を立つ、これがこの店の流儀のようである。ご馳走さまでした。
新福菜館秋葉原店
千代田区神田和泉町1ー3ー17
0358350209