『メトロに乗って』その104。今回は東京メトロ有楽町線麹町駅で降りて半蔵門線半蔵門駅を目指す。
麹町駅を降りると前に旧町名由来の看板があるが室町時代の古文書に江戸氏の一門に『江戸/こう方殿』という一族の苗字があり、この『国府方』が麹町の古名ではないかと言われている。また、麹町から四谷駅近くにあった江戸時代の蔵屋敷跡から味噌や麹を製造した室のあとが発見されていて麹の産地でもあったと考えられている。
その先の交差点には小便小僧のような子供の銅像、夏の思い出という題が付いていて通った時にはアロハを着て日の丸を掲げていた。
麹町駅を降りて新宿通りを皇居に向かって右に折れ、5分ほど歩き、右に曲がると平河天満宮がある。1476年太田道灌が江戸平河城内に創建したもので紀州・尾張の徳川家、彦根藩の井伊家などの祈願所にもなっていた。
正面の銅鳥居を入ると撫で牛・石牛が左右に5頭、うち最も手前の嘉永5年に奉納されたものが最も古い。(千代田区指定有形文化財)他にも筆塚や力石などもあり、小振りな神社に所狭しと色々なものが置かれていた。
平河天満宮を出て、半蔵門駅に向かう。駅の入口向かいあたりには太田姫稲荷神社。
小さな神社ではあるが、由緒は古く、太田道灌の娘が疱瘡に罹患した際にこの神社を作り、祈祷をしたところ平癒したという話が残されている。
その先の道を左に曲がると隼町に入る。これを進むと国立劇場などがある。行く途中に左側には豪邸、大使館かと思うと個人宅、そしてその向かい側には国立劇場や国立演芸場。
さらに反対側には首都高速道路の千代田トンネルの入口がある。びっくりするくらいの静かな場所である。それでも隼町にはマンションや一戸建もあり、どういう人々が住んでいるのかが気になった散歩であった。