hokutoのきまぐれ散歩

ブログも12年目、4000日に到達。ネタ探しはきついけどまだまだ毎日更新を続けるつもりです。

乃木坂(港区)

2014-07-13 05:00:00 | 日記
『東京の坂・江戸の坂』シリーズ その3。東京の地下鉄の駅で『坂』のつく駅は神楽坂(牛込神楽坂も含む)、志村坂上、中野坂上などがあるが、一番有名なのは今回取り上げる『乃木坂』であろう。



この坂の起源は乃木希典の家があったことであるが、それ名になったのは大正元年のことで江戸時代は幽霊坂と呼ばれていた。名づけたきっかけは1912年に乃木が明治天皇に殉じ、夫妻が自害したことから、これを悼み、当時の赤坂区議会が改名を議決したものでそれを記念した石碑が乃木神社の隣に今もある。


乃木希典の日露戦争での評価は坂の上の雲で批判されたように当時も色々あったが、氏が真摯に生きたことだけは間違いなかろう。当時の人はその名を残そうと神社を建て、坂に名を残したのである。勿論、その後、東郷元帥とともに象徴的に遇されたのも事実ではあるが。


ところで乃木坂の頂上は乃木坂トンネルの出口でそこから乃木神社の前を通り、赤坂方向になだらかに下る。周囲には小規模な事務所ビルが並びそれほど特色もないが、なぜか歌謡曲の歌詞にはよく使われ、(梓みちよの『メランコリー』、ロスインディオス&シルビアの『別れても好きな人』)また、AKBに対抗するグループ『乃木坂46』も有名だが、坂が知名度を上げたのは1972年に地下鉄千代田線の駅が乃木坂と命名されたことによる。今も乃木邸や乃木神社がひっそり立ち、偉人の功績を偲び、明治天皇に殉じた人柄など昔をはせながら散歩をするには良い場所である。