hokutoのきまぐれ散歩

ブログも12年目、4000日に到達。ネタ探しはきついけどまだまだ毎日更新を続けるつもりです。

ビニール傘考

2014-07-12 05:00:00 | 日記
今年の梅雨はしっかり雨が降る。今は外出する機会も多いが、手放せないのが傘である。最近は傘の値段も大幅に下がり、普通の傘は500円、ビニール傘は100円で手に入るようになった。ただ、不思議なことに安いゆえか、ビニール傘はついつい置き忘れることが多い。

ビニール傘の歴史は意外に古く、東京都台東区のホワイトローズという傘の老舗が1958年に初めて作った。はじめの頃は透明ではなく、白いもので、素材も高価であったことや大手商社での扱いを断られたことから止む無く、路面販売でスタートした。(因みに価格は350円)その後、東京オリンピックが契機になり、アメリカで爆発的に売れ始め、1970〜80年頃には年間発売が4000万本程度となった。

さらに中国をはじめとする海外から廉価な商品が輸入され、輸入本数は1億本を上回る一方で、国内生産品は1%に満たない状況にある。最近、話題となったのは美智子皇后が雨の園遊会でお使いになった国産高級ビニール傘の『縁結』で骨は3.5mmのグラスファイバー、傘の上部に風が抜ける弁が付いたもので1本8000円する。


他にも紋付にも合わせられる正装用透明傘『モンツキー』、選挙の候補者用に作られた勝てる雨傘『カテール』など色々なニーズに合わせて新商品を開発する日本に唯一自社工場を持つホワイトローズはHPを見ているだけで面白い。

ビニール傘はほかにも警察官が警らに行く際に不審な人物がよく見えるという理由から使われるなど安いからという理由だけで重宝されている訳ではない。また、コンビニでも70cmの大型のものが売られるなどその進化は著しい。どうも『傘は天下のまわりもの』などと言っていつも置き忘れいる場合ではないようだ。

(さすがに浮世絵切手にビニガサがないので番傘にしました。)