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鶏頭
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日本に渡来した時期は不明ですが
万葉の時代にはすでに花の汁が「からあゐ」として
染織に用いられていたそうです
江戸時代には食用にもされ
貝原益軒「菜譜」にはおひたしにして食べると
ヒユ(莧、野菜)よりもうまいが和え物としては
ヒユに劣るという意味のことが書かれているそうです
また 宮崎安貞「農業全書」では
ヒユよりも味が良いとされているそうです
また花茎と花穂は薬用に用いられたそうです
歳時記では鶏頭を
扇鶏頭、箒鶏頭、槍鶏頭、房鶏頭
ちゃぼ鶏頭、紐鶏頭、韓藍の花として種類に応じて
形が多様なために使い分けています
「ぽつぽつと痩せけいとうも月夜也」 一茶
「鶏頭に秋の日のいろきまりけり」 久保田万太郎
「鶏頭をはなれたる目の行方なし」 加藤楸邨
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