生体肝移植が選択できた幸福

B型慢性肝炎から肝硬変・肝臓癌となり生体肝移植を受けることとなった医師によるブログ

今回のPTCDの写真

2016-05-21 22:36:34 | 胆管狭窄のメンテナンス(8年目)
 8年前の移植後からずーっと拡張していた胆管がありましたが、残った肝臓が高性能であったので、肝機能上は十分でした。

 8年間どこにも胆汁が出て行けなかったため、その区域の肝臓は萎縮し、ダイナミックCTで確認すると門脈血流も低下していました。3月にとったCTの冠状断(まえから見たように再構成した画像)を示します。



 上の方の丸くて白い部分が、ERCPで胆道ステントを入れている区域で門脈の造影効果も見えます。この区域は正常に機能していました。
 下の方に灰色で内部に黒い木の枝のような分岐が見えるところが萎縮した肝臓の区域です。黒い木の枝が拡張した胆管です。門脈の造影効果が少なく、機能が落ちてきているのが予想されます。この区域はこのまま、萎縮がすすみ生きて行くのに問題なしで行く予定でした。

 しかし、今年に入ってから不定期に発熱し、ステントの交換を行っても発熱は継続。採血でも炎症反応が10以上で、どこかに細菌感染があるのではないかと予想していました。抗生物質を飲めば、発熱と炎症反応は低下するのですが、耐性菌発生の問題もあり、PTCDで拡張した胆管内の廃液を行うことになりました。

 この写真は、PTCDが挿入されそこから造影剤をいれて胆管内を白く写した写真です。



 CTで見えていた黒い木の枝状の胆管と同じ形で造影剤が入っているのがわかります。本来であれば、この造影剤が、胆管から腸管に流れていけば問題ないのですが、その気配はなさそうなので、今後ステントの入っている胆管とつなげる必要があります。6月に入ったら、皮膚の方向(PTCDから)と腸管の方向(ERCPから)ガイドワイヤーでつつき合いを行い、トンネルを作成し、うまくいったらPTCDチューブを抜く予定です。

 この写真は、今の腹部写真ですが、皮膚から挿入されているPTCDチューブと、現在胆管内に挿入されている胆管ステントが2本見えます。それぞれをつなぎ合わせる作業が待っています。一回でうまくいってくれるとありがたいのですが、難しい治療なので、頑張って受けたいと思います。



 参考に、ERCPからステントを通じて働いている胆管の造影写真を示します。


PTCD廃液バック用のポーチ作成

2016-05-21 21:34:30 | 胆管狭窄のメンテナンス(8年目)
 退院後、仕事に復帰しましたがPTCDにつながっている廃液バッグをどうするか考えていました。

 移植直後にも胆汁漏に対して、バックに廃液をしていましたが、すぐには仕事に復帰しなかったので、下の写真のようなバックを



 100円ショップで購入した黒いミッキーバックに入れてぶら下げていました。



 片手がふさがってしまうので、仕事には不向きで、何らかの対応が必要でした。


 そこで、移植後趣味として始めた革細工で何か作ってみようと考えました。

 長財布の表面に使おうと、なんちゃってカービングで模様をつけた革のサイズがちょうど廃液バックと同じようなサイズだったので、その革を使用してポートを作成しました。

 いきなり仕上がりの外観写真です。



 革のループと金属のフックをベルトにかけ右太ももの前面にぶら下げます。革だと細菌感染など衛生面で少し不安があったので、内面には防水の裏地を貼り付けました。



 袋状だと出し入れがきついので、一つの辺のみ皮のスペーサーでしっかりと縫い合わせ、残りの2辺はファスナーで開け閉めできるように作りました。



 突貫工事で作成しましたが、なかなかおしゃれにできあがりました。実際につけてみたところです。



 廃液バックが入っているようには見えないので、まずまずです。

 何点は、少し重いこと・金属の金具の音がキコキコなることがあります。

 評判良ければ、量産して販売でもしようかな(笑)とも、思っています。


 少し楽しみながら、しのいでみようと思います。