
【🎦35 2022/12/04鑑賞】 小山内堅(大泉洋)は愛する家族と幸せに暮らしていたが、予期せぬ事故で妻・梢(柴咲コウ)と娘・瑠璃を同時に亡くす。深い悲しみに暮れる彼のもとに、ある日三角哲彦(目黒蓮)と名乗る男がやって来る。彼は瑠璃が、事故当日に面識のないはずの自分を訪ねようとしていたことや、かつて自分が愛した女性・正木瑠璃(有村架純)との思い出を話しだす。
佐藤正午の直木賞受賞作「月の満ち欠け」を実写映画化、妻子を同時に失い幸せな日常を失った男が、数奇な運命に巻き込まれていくという映画。
原作は未読ながら、まさか直木賞を取った原作が、この映画ほどに酷いものではないのだろう…。

たしかに設定として映画化するには難しいお話なのかも知れないが、本来なら乗り越えないことにはどうにもならない時間軸の立て付けを、無視してしまったからこんなどうしようもない悲惨な映画になってしまった。
脚本も酷いのだろう、演出も酷いのだろう、ロケハンも最悪、カメラワークもなんでやねんって。
役者は求められた演技をしているのだろうと思うがしかしそもそもキャスティングさえも最悪。

1980年(と1981年)、1987年、1999年、2007年、たしかこの4つの年代が交錯するようになっていたと思うが、すべての時代考証がはちゃめちゃで、しかも27年間の時間の振り幅の中で割り当てられた役者が誰も歳を取らないってのがほんま最悪。
まるでホラー映画やし。
どの時代でも、細かいところは令和の景色や人が写り込み、役者の服装やメイクも令和、一方で無理にその時代ごとの車やファッションや背景を作り込んでいるんやけど、それがめっちゃズレすぎていて最悪で、腹が立ってくる。
2007年にLEDヘッドライトの2022年式トヨタNOAHはたぶん走っていないし…1980年代の缶ビールのプルトップはそうやないで…😔
1980年代の高田馬場駅前をオープンセットで再現したってことが話題だったようだが、それも、そこに作り込んだ細々としたものがすべて令和で、しかし走っている車やバイクはマニアック的すぎてそんな車やバイクばっかり走っているわけないやろって、ズレすぎていて違和感だらけ。
高田馬場がさらにこの映画の説得力をなくしてしまっていて逆効果なのが残酷。
一生懸命、頑張った役者らがほんとうに気の毒としか思えない。
おそらく今年一番駄目な映画って評価になるだろうなっ…これを下回る作品はあり得ない。
ラスト、45歳おっさんと7歳少女のハグはそどう考えても無理やし、そして犯罪やし…ま、やからそうしたんやろうけど、それでええんか💢
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