goo blog サービス終了のお知らせ 

労組書記長(←元)社労士 ビール片手にうろうろと~

労組の仕事している勤務社労士がもしや誰かの役に立ってるんかな~と思いつつ飲んだくれて書いてるっす~(* ̄∀ ̄)ノ■☆

シンポ 「万博と日本版ライドシェア24時間解禁の先に何があるか?」 ~大阪から公共交通の「未来」を考える~

2025-05-10 | 書記長社労士 ライドシェア断固阻止!

 交通の安全と労働について考える市民会議―「ライドシェア」問題を考える―(https://www.forumtsl.org/)は、5月10日(土)14時よりシンポジウム「万博と日本版ライドシェア24時間解禁の先に何があるか?」 ~大阪から公共交通の『未来』を考える~」を開催する。
会場は、エルおおさか(大阪府立労働センター)大会議室 (大阪市中央区北浜東3−14) ⇒ アクセスhttps://www.l-osaka.or.jp/access/
会場とzoomウェビナーによるハイブリッド開催だ。
オンラインによる視聴は前日正午までに申し込みが必要⇒申し込みはここをクリック
当日、会場参加の場合は事前申し込みしていただけたら助かるものの、申し込みなしでも会場定員に達していなければ参加大歓迎❕

 4月13日から開催の大阪万博に先立ち、大阪府は府域全域で日本版ライドシェアを1日24時間・週7日解禁した。
日本版ライドシェアは道路運送法上禁止されている白タク行為を「公共の福祉のためやむを得ない」ものとして、タクシーが不足する地域・時期・時間帯に限り認めるものとして2024年4月以降一部地域で許可された。
運用開始後、日本版ライドシェアが認められる場面が拡大され、万博に先立ち24時間解禁となったが、本来違法な白タク行為のこのような野放図な拡大を許していいのか。
日本版ライドシェアの拡大は公共交通、交通の安全、運転手の働き方にどう影響していくのか。
労働者・弁護士・政治家・事業者の発言を通じ多角的に検討する。


発言者(予定)
●辻元清美(参議院議員)
●泉房穂(元明石市長)
●坂本篤紀(日本城タクシー(株)代表)
●浦田誠(ライドシェアジャーナリスト)
●木下徹郎(日本労働弁護団常任幹事)
ほか
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【メモ】辞職の意思表示の有効性が争われる場合

2025-05-07 | 書記長社労士 労務管理
栃木県・県知事(土木事務所職員)事件【宇都宮地判令5.3.29】
 双極性障害を負った公務員Xの退職願を受けて栃木県Yが出した免職処分の有効性と、退職勧奨を行った上司の不法行為に基づく国賠法上の責任を争った事案。
裁判所は、免職処分は無効として、Xの公務員としての地位を認めましたが、Yの国賠法上の責任は否定した。

◎判決の要旨
 判決は、たとえ上司らに退職勧奨の意図がなかったとしても、原告からすれば、退職を勧められていると受け止めても仕方がない状況であったと認められるところ、原告が面談時にあくまで復職を希望していたことや上記経過からすると、退職は原告の意に反するものであったといえ、面談当時の健康状態及び面談における上司らの説明が相互作用したことにより、熟慮することができないまま退職の選択肢しかないという思考に陥った結果、退職願を提出するに至ったものと認められるから、退職願は自由な意思に基づくものとはいえず、退職願を前提としてなされた辞職承認処分も違法であり取り消されるべきであるとした。

◎自由な意思を否定したポイント
①双極性障害による傷病休暇中で、実際に体調も悪い状態だったこと、②医師や家族の同席もなく、退職以外の選択肢も示されず、面談からわずか2日後に退職願が提出され、③面談は、Xの責任を追及するような比較的厳しい内容だったこと、④面談時にはXが一貫して復職希望を表明していたこと、など。

◎この判例からの留意点
・精神疾患に罹患していることの一事をもって、退職願を提出した者に意思能力がないと判断されるものではない。
・精神疾患に罹患していることの一事をもって、退職願を提出した者の意に反するものと直ちに評価されるものではない。
⇒退職願提出以前の言動から意思能力を有していることに疑念が生ずるような事案であれば、主治医や産業医の意見を聴取しておくべきであろう。
・退職願提出が労働者の自由な意思に基づいてされたものと認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在するか否かという観点から判断されるべき。
⇒面談時の記録を取ること、退職することのメリット・デメリットを具体的に記載した書面を交付し、そこに署名を得ておく、なども有用かも。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

連合第96回メーデー中央大会でした~結集デモから飲んだくれまで😅

2025-04-26 | 書記長社労士 労働組合

 メーデーとは
 5月1日のメーデー(May Day)は、古くからヨーロッパでは「夏の訪れを祝う日」とされ祝日とされてきました。
 一方で、低賃金と長時間労働に苦しめられていた米国の労働者がゼネラルストライキ(全国的な規模で行われる労働争議)を行ったのが1886年の5月1日で、彼らは翌年以降も5月1日にゼネストを実施。この動きが世界の労働組合に広まり、1890年5月1日に第1回国際メーデーが多くの国で開催されました。これが今に続く「労働者の祭典」としてのメーデーの起源となったのです。
 日本では1920年5月2日に第1回メーデーが東京・上野公園で開かれました。 第二次世界大戦中は政府により開催が禁止されましたが、戦後、労働組合の活動再開とともに再び開かれるようになり、日本の労働者の地位や労働条件の向上、権利拡大をはじめ、人権・労働基本権の確立、民主主義の発展、恒久平和の希求に深く貢献し、その役割を果たしてきました。現在のメーデーは、米国の労働者が労働条件の改善を訴えたその想いを受け継ぎつつ、働く仲間とお互いをねぎらい、たたえ合いながら、家族や地域の皆さんにも楽しんでもらえる一大イベントとして世界中で愛されています。



 というわけで、世界的には私の誕生日を祝うメーデーだが、4月26日の今日は「連合第96回メーデー中央大会」。
まずは8時半から、結集デモ。
うちの部隊は、第2梯団と第3梯団で、合わせて約500名が青山公園(南地区)を南向きにスタートし…


 外苑西通りを右折、南青山3丁目交差点を左折し、国道246号線。
表参道の交差点を右折し、表参道から神宮橋を経て、メーデー会場である代々木公園まで約3.5㎞。


 で、10時半から集会がスタート。
例年ながら、芳野会長の主催者挨拶もちっともピンと来ないし、来賓の石破首相・福岡厚労大臣・緑のたぬき東京都知事の挨拶も、誰かが作った原稿を読んでるだけで想いがないし、ほんまなんだかなあ。

「戦争は最大の人権侵害である」
戦後・被爆80年~次代につなぐ平和の特別決議~だけが心に響いた。


 で、うちの産別労組本部の打ち上げは「渋谷 貸切パーティー & BBQ DeBarge(東京都渋谷区道玄坂1丁目3−6 香山ビル 7F)」にて。
もりやたかし組織内国会議員は、5分だけ顔を出してくて一言のご挨拶。
その後、慌ただしく次の予定に駆けていった、忙しい中、ありがとう❗
ってことで、この後、思いっきり飲んだくれてへべれけ~🍺


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【メモ】東ブロック労働学校第⑤講座 労働法講義「労働法の基礎知識と労働法制のこれから」

2025-04-21 | 書記長社労士 お勉強の記録
私鉄総連第44回東ブロック労働学校第⑤講座
労働法講義「労働法の基礎知識と労働法制のこれから」
北海学園大学法学部教授・ユナイテッドコモンズ法律事務所 淺野高宏弁護士


労働基準研究会報告で労基法改正の方向性が示された⇒労働法のこれから

労働者の権利を守る⇒第一の目的
使用者との利益調整、市民(対外的)との利益調整⇒労働法の体系
基本的な視点 労働者とはどのような立場に置かれているのか
・経済的な従属性
・法的従属性・使用従属性
⇒労働者の立場は弱くなりがち⇒常に生じる⇒これに何の保護もなければ…人間らしさ・人格⇒人としての当たり前の権利が保障されない⇒そのための労働法制(最低限・セーフティネット)

労働法とは何か(人間らしい労働の実現のために)
「日本的雇用を問い直す これからの労働法をどう考えるか」(國武英生ほか編著)2024年・日本評論社

労働組合に入る意義
・いざ、雇用が失われるとか労働条件の引き下げられるとき=戦時 に使用者に向き合える
・平時=利益の調整機能⇒組合員のための労働条件確保&企業の利益
そうは言ってもそれで共感を得られるか?
職場で働いている様々な働き方のみんなの仕事と生活のバランスを取りながら人間らしい待遇を勝ち取れているのか説明が出来ることが求められる
利害が共通しないと連帯できない、多忙すぎると連帯できない⇒組合の意義が発揮できない
細かい人事評価⇒モチベーションが下がる⇒労働組合が是正する活動も必要

労契法13条⇒組合員との関係でのみ、労働協約に反する就業規則の効力が否定される
⇒すなわち非組合員は就業規則が適用

労働契約と労働法の意義
経済的従属性⇒使用者と労働者の経済的力の差は歴然⇒是正していく必要がある
労働基準法によるセーフティネット⇒その上に憲法(憲法から考えていくことが重要)
最低基準のイメージ⇒堅固な床 それ以上下回らない、堅固な床のような存在⇒その上で経済活動とか交渉をしていく⇒その床より下のものは無効⇒合意内容を書き換える
実効性の確保のために専門的機関の存在⇒労働基準監督署

団体交渉・労働協約による底上げ
まず頂点に君臨する憲法で保障する⇒28条で協力に権利を保障する⇒そして労働組合法⇒専門の紛争処理期間⇒労働委員会

労働者の経済的地位の維持・向上を図るための3つの支え
① 労働市場法
② 労基法など
③ 労働組合法

法的従属性(使用従属性)⇒これらを克服するために3つの支えが重要⇒実質的対等を確保するため

判例法理と労働契約法(使用者の権限の規制)
① 解雇規制(労契法16条)⇒客観的合理的理由と社会通念上の相当性
② 配転命令権の濫用規制(判例法理)⇒裁判所も人事裁量は認めているが、濫用はしてはならない⇒不当な動機目的・業務上の必要性必要・労働者の私生活の著しい不利益
③ 懲戒権の濫用規制(労契法15条)
④ 信義則、権利濫用規制(労契法3条4項、5項など)⇒自動車運転の仕事で事故したときに損害賠償を請求される⇒民法なら…労働法なら…

我が国の労働法が直面する諸問題
① 非正規雇用の増加、②リストラの持続と非労働者化、③労働法の未来

就業規則⇒労働者と使用者の権利義務
① 作成・届け出義務⇒②過半数代表者の意見聴取義務⇒③周知義務

就業規則の効力(労契法12条)
⚫最低基準効⇒①強行的効力、②直立的効力
⇒効力発生要件⇒労基法上の届け出・意見聴取は最低基準公の効力要件ではない⇒労働者に有利に働き、不利益にならないからという面があるかもしれない)⇒しかし、実質的周知は必要と言うべきだろう
⚫契約内容補充効(労刑法7条)⇒秋北バス事件
⇒終身雇用が崩れている昨今、どうなんだろう?

⚫就業規則に関する法的要件
労契法11条の定める手続き(作成義務・届け出義務・意見聴取義務)⇒これを効力要件とみるかは争いがある⇒通説では周知義務を果たしていれば手続き要件は効力要件ではないとする
労契法7条の「合理性」の意義⇒不利益変更を有効とする場合の「合理性」との違い
労契法7条但書の趣旨と就業規則を上回る合意の効力⇒この場合は合意が優先

労働時間
三菱重工長崎造船所事件(最判平12/3/9)
客観的に定まる⇒労働契約・就業規則・労働協約等の定めのいかんにより決定されるものでは無い

就業形態の多様化と労働時間制判断
黙示の指揮命令、②手待ち時間・仮眠時間⇒場所的拘束・精神的緊張を強いられる場合、③出張・移動時間⇒移動中に業務命令を受ける場合・物品運搬など移動自体が業務性を持つ場合、④自己研鑽・研修時間その他本務外の作業時間
⇒単に実作業に従事した時間ではない⇒使用者の明示または黙示の指揮命令下に置かれている時間全体を指す

労働協約、団体交渉
労働協約の規範的効力(労契法16条)⇒強行的効力⇒定めがない部分はその基準により契約内容が補充する(補充的ないし直立的効力)⇒だから様式にこだわる
⇒規範的効力の射程⇒通説・判例は労働協約の締結または変更により労働条件を引き下げることも原則として可能という立場
有利原則の肯否⇒最高裁は有利原則を否定(通説も同じ立場)⇒規範的効力の両面性

団体交渉権の法的性格
①交渉主体・当事者、②交渉方式、③交渉事項、④交渉ルール、⑤労働組合の態度
①、②、④、⑤は団交拒否の正当理由にならない、③はケースバイケース

労働法のこれから
労働者性判断基準の見直し
家事使用人の労働法適用
労使コミュニケーションのあり方
過半数代表者制度の改善 いやいや、労働組合を作りましょうよ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2025年3月に読んだ本

2025-04-18 | 📖いい本読んでます?
【18 💪NAS4-18 LatapullDown52kg NallowGripLatPullDown52kg MidLow52kg AbM55kg】 3月の読書メーター 読んだ本の数:8 読んだページ数:2950  1日に読んだページ:95

海になみだはいらない (角川文庫 は 20-4)海になみだはいらない (角川文庫 は 20-4)
読了日:03月01日 著者:灰谷 健次郎
 島に生まれ、海辺で育った章太。小学四年生だが、泳ぎともぐりでは誰にも負けない少年だ。ある日、章太のクラスに佳与という少女が転校してきた。都会から来た佳与にとって、海辺の暮らしは珍しいことばかり。すぐに島になじんで明るく過ごす佳与だったが、その一方で、時に寂しげな表情を見せることに章太は気付いていく……。それぞれの悩みと悲しみを乗り越えて、大きく成長するふたりの姿を描いた表題作「海になみだはいらない」をはじめ、生きる勇気を与えてくれる名作児童文学七編を収録。 ☆☆★ 「海になみだはいらない」「きみはダックス先生がきらいか」の短編2本と、5つの物語をまとめた連作短編集「ひとりぼっちの動物園」(「だれも知らない」「オシメちゃんは六年生」「ベンケイさんの友だち」「ひとりぼっちの動物園」「三ちゃんかえしてんか」)を収録。久しぶりに灰谷作品を読んだが、心が洗われたように感じた。「ジジイは海に帰った」と言う言葉が沁みた。11歳の孫にも読ませてみたいが、ちょっとまだ早いかな。

巨鯨の海 (光文社文庫 い 49-3 光文社時代小説文庫)巨鯨の海 (光文社文庫 い 49-3 光文社時代小説文庫)
読了日:03月04日 著者:伊東潤
 江戸時代、紀伊半島の漁村・太地に、世界でもまれな漁法「組織捕鯨」を確立した人々がいた。磨かれた技を繰り出し、集団で鯨に立ち向かう「鯨組」は、仲間との強い絆と厳しい掟により繁栄を極めた。命を削る凄絶な戦いゆえに、鯨にも畏怖の念をもって立ち向かう彼ら。江戸末期から明治へ、共同体の熱狂の季節と終焉を躍動感溢 れる筆致で描く、全六編の一大クロニクル! ☆☆☆ クジラ漁の伝統、掟、人間模様、すべての描写に感激した。和歌山県太地町にあるクジラ博物館には、波乗りに行った際に、 何度か立ち寄ったが、彼の地のクジラ漁にこれまでの物語があったなんて。改めて訪れたいと強烈に思った。

虎狼は空に 下 小説新選組 (角川文庫 つ 4-37)虎狼は空に 下 小説新選組 (角川文庫 つ 4-37)
読了日:03月07日 著者:津本 陽
 血まみれ軍団「新選組」とは何だったか?尊皇思想に共鳴しつつ、殺人集団を率いた近藤勇。冷酷なまでに組織を統制した土方歳三。たぐい稀な天才剣士・沖田総司。粛清にさらされた芹沢鴨、山南敬助など、「新選組」の興亡をあますところなく描ききった力作! ☆☆★ この作品は、友情や志を持つ志士という描き方ではなく、暴力集団としての新選組が描かれていて、人と対峙する上での精神のあり様、人を斬る上での斬り方等事細かに、そしてリアル。映画「侍タイムスリッパ―」を観た後だけに余計にリアルな描写にのめり込む。

老後の資金がありません (中公文庫 か 86-1)老後の資金がありません (中公文庫 か 86-1)
読了日:03月17日 著者:垣谷 美雨
 しっかり貯金して老後の備えは万全だったわが家に、突然金難がふりかかる! 後藤篤子は悩んでいた。娘が派手婚を予定しており、なんと600万円もかかるという。折も折、夫の父が亡くなり、葬式代と姑の生活費の負担が発生、さらには夫婦ともに職を失い、1200万円の老後資金はみるみる減ってゆく。家族の諸事情に振り回されつつもやりくりする篤子の奮闘は報われるのか?普通の主婦ががんばる傑作長編。 ★★★ 映画化されたのを観たけど、映画とはぜんぜん内容が違うんだ。でも、映画の方が面白かった。

理由 (新潮文庫)理由 (新潮文庫)
読了日:03月20日 著者:宮部 みゆき
 事件はなぜ起こったか。殺されたのは「誰」で、いったい「誰」が殺人者であったのか――。東京荒川区の超高層マンションで凄惨な殺人事件が起きた。室内には中年男女と老女の惨殺体。そして、ベランダから転落した若い男。ところが、四人の死者は、そこに住んでいるはずの家族ではなかった……。ドキュメンタリー的手法で現代社会ならではの悲劇を浮き彫りにする、直木賞受賞作。 ☆☆★ 模倣犯の描き方の原点がここにあった❕模倣犯では敢えてなかった推理性がこっちの作品であった。面白い!

天国旅行 (新潮文庫)天国旅行 (新潮文庫)
読了日:03月22日 著者:三浦 しをん
 現実に絶望し、道閉ざされたとき、人はどこを目指すのだろうか。すべてを捨てて行き着く果てに、救いはあるのだろうか。富士の樹海で出会った男の導き、命懸けで結ばれた相手へしたためた遺言、前世の縁を信じる女が囚われた黒い夢、一家心中で生き残った男の決意──。出口のない日々に閉じ込められた想いが、生と死の狭間で溶け出していく。すべての心に希望が灯る傑作短編集。 ☆★★ 楽しげなタイトルと作者のいつもの作風から想像していた物語とは全然違うもので、「死」が共通テーマの作品集。しかし決して暗いだけではなく、リアリティもあって、一篇一篇、その先を考えさせられる。こんな作風でも書けるのだな、三浦しおん。

シャイン! (集英社文庫)シャイン! (集英社文庫)
読了日:03月25日 著者:原 宏一
 会社は私たち社員で動いている!不祥事を起こしてしまった中小企業の鴨之木製麺工業。そこで、役職も理念も異なる社員たちがそれぞれの立場で懸命に生きる姿をまっすぐ描く。笑いあり、涙ありの新しい会社小説。 ★★★ 池井戸潤作品を模倣したのではと疑ってしまうような物語で、かといってリアリティがなくて、正直、面白くなかった。

首取物語 (徳間文庫)首取物語 (徳間文庫)
読了日:03月29日 著者:西條奈加
 少年は、空腹に耐えかねて、目の前にいる男の握り飯を奪った。その行為を何度も繰り返していることに気づいたとき、首だけの男に出会う。男は少年と同じく過去の記憶を無くしていた。侍だったということ以外は。二人は様々な国へ飛ばされ、少しずつ記憶を取り戻していく。彼らはなぜ、記憶を無くてしまったのか? 男はなぜ、首だけの姿になってしまっているのか? ☆★★ 最後の最後の場面に至るまではとても面白かったのに、ラストが…。惜しい❕

読書メーター

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする