ひろきち劇場NEO

ソフトウェア開発から写真、旅行、ダイビングまで寄せ鍋風にお届けするブログ。ええダシが出てる・・・かな

Yes-Butの法則

2009年11月04日 | ◆仕事
法則なんて書くとタイソウだが、今日はコミュニケーションについて書いてみようと思う。

先週から今週にかけてある品質問題に対する再発防止策検討会なるものが数回行われている。それに向けてわがソフト開発部署内においても事前検討会が何度か実施された。基本的にはひろきちを含めた3人のソフト技術者があーだこーだと議論する訳だが、ある程度まとまったところで上司へ報告する事になる。そしてその上司への報告の場でA氏と上司がバトルを始めたのだ。

バトルと言っても当然殴り合いを始める訳ではなくちょっとはげしい言い合い程度のものなのだが、これがディベートとかディスカッションの類いではなく単なる自己主張の応酬なのだ。お互い相手の言った事に対して「そうじゃなくて」と自分の意見でもって反論するのである。その言葉の裏には「こいつ、わかってないな」という意識がある。お互いがお互いの事を否定しながら自分の意見を言い合っているだけなので、ボルテージはどんどん上がって行くのに一向に話は収束方向に向かわない。

ひろきちは不毛な時間を過ごすのが嫌なので、しばらくこの自己主張の嵐に巻き込まれているだけですっかり気持ちが沈んでしまった。なので、上司が興奮して言い放った後にこう言ってみた。

「いや、全くその通りです」

すると何が起こったか。

「そうやろ」

と言って、すっかり静かになったのだ。上司が落ち着きを取り戻したところで、

「で、われわれの考えとしましては、こういった事も原因の一つであり(以下省略)」

とA氏の反論(=われわれの意見)を説明した。すると、

「ま、確かにそれもあるな」

と一定の理解を示したのだ。

この後も何度かバトルに発展しそうになったが、その度に

「分かります、そうだと思います」

と言うと沸騰した鍋に水を差した時のようにスーッと穏やかになるのだ。

Yes-Butの法則。

それは相手の意見を認めた上で自分の良い分を言うという、一見ごく当たり前の事を言っているに過ぎない。しかし相手の意見を受け入れずに自分の意見を投げ返すシーンに何度出会った事か。言うは易し行うは難し、である。

とそんな訳で、議論が一向に前に進まないとき、自分の意見が全く理解されていないと感じたときはYes-Butの法則を実践してみる事をおすすめする。

「そうですね」



「私たちの考えは・・・」

を繋ぐ接続詞。

では、ごきげんよう。


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