ひろきち劇場NEO

ソフトウェア開発から写真、旅行、ダイビングまで寄せ鍋風にお届けするブログ。ええダシが出てる・・・かな

脱出不能の城 アウグストゥスブルク城

2010年11月05日 | ◆ドイツ
脱出のためスーッと集団を離れる。右側の棟から入って中央の階段を上がって来たので、このまま左の棟へ抜けてから階下へ下りて外に出よう。それからまた来たときと同じように受け付けに行ってこのプレーヤを返して帰ればいい。「ごめん、急いでるんで」って言えば文句くらいは言われてもそれ以上のことはあるまい。

左側の棟へ行き階段を下りる。一回まで降り、出口があるであろう一番奥の部屋まで行く。

突き当たり。出口が見あたらない。おかしいな。扉が一つあるけど鍵がかかってて開かない。

他に出口があるのか?

来た道を戻りながら他の出口を探すがそれらしきものは見つからない。階段を上がり別のルートを探すがどうも他のルートはなさそうだ。もうちょっと戻ってみる。やっぱり無い。もう一つ上の階まで戻ってみる。やっぱり無い。なんてやっていると結局元いた集団のところに戻って来てしまった。

むうぅ、まずい。5時にはここを出ないとボンのベートーベンの家が危ういのに、もう5時ではないか!いますぐにでもここを出なければ!

それからちょろちょろと出口を探し回った。あっちへ行ってみたりこっちヘ行ってみたり。しかし出口を見つけることが出来ず、とうとう観念して元いた集団に戻ることにした。ひときちの集団はもう1階まで降りて来ていた。

1階の部屋を見学しながらゆっくりゆっくり奥へ進み、とうとう一番奥の部屋までやって来た。ひろきちが最初に来てドアに鍵がかかっていた部屋だ。さあ、これからどうなるのだ?行き止まりだぞ。来た道を戻って行くのか?それとも別のルートがあるのか?

ガイドの女性は最後の説明を終えると、ポケットから鍵を出してドアの鍵穴に鍵を差し込んだ。ガチャッと行って扉が開いた。扉の向こうは外だった。

何じゃこのオチ・・・

グループと行動を共にしてもらわないといけないと受付嬢が言ったのは、要するに出口には鍵がかかっていてガイドしかそれを開けられないということだったのだ。

時計を見ると5時半だった。絶望的と言っていい時間だ。あと30分でボンまで行き、ベートーベンの生家へ行くなんて絶対不可能だ。

いや、しかし野球は9回裏まで分からない。ひろきちの旅も最後まで分からない。最後の力を振り絞ってボンを目指せ!最後の最後まであきらめちゃいけない!

受付で音声ガイドのプレーヤーを返して預けていた身分証明を返してもらう。急いで駅へ向かう。駅に着き、階段を駆け上がる。駅のホームでしばらく電車を待つが電車は来ない。喉が渇いたので駅の近くの売店でビールを買って飲む。1本飲み干しても電車はまだ来ない。

時計を見ると5時40分を過ぎていた。

まだつづく