外の壁際に、逆さまに立てかけてあった傘が、雨量計の代わりをさせられたようで、ポンポンに膨れたまま立っていた。一見した瞬間は、「これは一体何なんだ?」と、既成概念の物体を捜す方向で考えようとしたが、身体が先に反応した。一歩近寄ってみると、何のことはない。傘が膨れている“ふくれ傘”である。それにしても、漫画などに描かれた狸ににているなー。傘が通常の黒なら錯覚もおこらなかったのであろうが、たまたま茶色の傘だったのである。
スズランの雨宿り
腐されまいぞ
ライラック
安全地帯、ラショウモンカズラのアップ