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日曜日の朝日新聞朝刊に「水木しげる公認 ゲゲゲの鬼太郎誕生40周年 公式記念貨幣」って広告が載ってる。あぁ、これが<オタクの某>が言ってたヤツか。英連邦ツバル政府発行、ってある。何だ、ツバル政府って?
調べてみると、オセアニアにある島国でイギリス連邦に加盟する立憲君主国。バチカンに継ぐ人口の少ない国家で、「政府の財源の主なものは、切手とコインの発行、および海外で働く労働者からの送金」だって。
ミニ国家でコインの発行。これが贋金作りだったら、ルパン3世の「カリオストロ公国」だな、まるで。
それはともかく、プルーフ金貨は限定500点で24万8千円、プルーフ銀貨は限定5000点で5万9千8百円。コインは、水木しげるのサイン入り“お厨子”に収まってるという豪華仕様。
一瞬、考えたね。買おうか買うまいか。買うとしたら、金貨の方だよ。限定品なら数の少ない方が欲しいし。絵画とか欲しくても、置くスペースなんてないじゃない(クリスチャン・ラッセンとか天野喜孝なんか欲しいけどさ)。
鬼太郎なら、そんな誰もが知ってるキャラだし、デザインも良い。場所も取らないしさぁ・・・
結局止めたのは、知ってはいても、自分がファンじゃないものを買うのって、いくら良いものでも、あとできっと後悔するって思ったから。やっぱりこういうものは、本当に好きなファンが買うべきものだよね。
それにしても、その同じ紙面でトップを飾ってるのは、年越し派遣村の村長を務め、貧困問題の論客でもある湯浅誠氏(反貧困ネットワーク事務局長)っていうのは、何とも皮肉。
趣味に20万以上つぎ込める“層”を相手にする広告と同じ紙面に、生きるか死ぬかの野宿者や生活困窮者の相談に奔走する“活動家”を特集する。何だか見てて不思議な気持ちになったよねぇ。
・・・意図的にやったわけじゃないんだろうけど。
あぁ今、湯浅氏と堤未果氏の対談『正社員が没落する』をずっと読んでる。急速に没落するアメリカと日本の中間層の実態をリアルに告発するこの本を読んでると気持ちが沈んでくるねぇ。この本を読んでることも、コインを買わなかった理由かなぁ。
先のことはわからないからねぇ、誰だって。
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