平和エッセイ

スピリチュアルな視点から平和について考える

バグダッドでの平和行事(5)――後日談

2005年04月02日 | Weblog
これは3月24日の「バグダッドでの平和行事(4)」の続きです。

エリヤフさんのレポートで言及されているオーストラリア人女性、ドナ・マルハーンさんは、(2)にもあるように、イラク人を援助する活動をなさっていた女性です。今回の行事の準備のために多大の尽力をしてくれました。

3月20日の行事の少しあと、ドナさんは4月に、米軍に包囲されたファルージャでの人道支援活動中、イラク人武装グループに誘拐されましたが、20数時間後に解放されました。

同じころ、高遠菜穂子さんら3人の日本人も誘拐され、日本中が大騒ぎになったことは、皆さんもまだ覚えていることと思います。ドナさんと高遠さんは、お互いにイラクのストリート・チルドレンを援助する仲間同士でした。

ドナさんは、解放されたあと、ファルージャでの人道活動中、米軍によって射撃された、と報告しました。
http://groups.yahoo.co.jp/group/TUP-Bulletin/message/341

トワイマンはドナさんの誘拐と解放について彼のメールで報告しました。
http://emissary.jugem.cc/?eid=26

高遠さんらは「自己責任」論で激しいバッシングを受けましたが、ドナさんの米軍射撃の情報を流したために、トワイマンのところにも抗議が寄せられたようです。彼は「私がイラクで会った多くの米軍兵士たちはイラクの癒やしのために貢献していたし、イラク人の状況も以前よりよくなっている」という弁明のメールを出しています。
http://emissary.jugem.cc/?eid=27

イラク戦争に疑念を表するアメリカ人は非国民のように言われますから、これもしかたがないことでしょう。

ただし、米軍が、ちょっとでも怪しいと思う人々をほとんど無差別に銃撃していることは、最近のイタリア人ジャーナリスト解放事件のときにはっきりしました。それも、米軍兵士が反米勢力の自爆攻撃におびえきっているからです。

イラク戦争開始後2年間の

米軍の死者は1500人以上
イラク民間人の死者は約2万人~約4万人
http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2005/03/2.html

だそうです。

悲劇としか言いようがありません。

この悲劇を解決するには、トワイマンの上記のメールで紹介されている、「ジョージ・ブッシュを非難するのをやめて、そのかわり彼のために祈ることはできないの?」という、サイキック・チルドレンの言葉を思い出す必要があります。何よりも、エリヤフさんが述べているように、バグダッドでまかれた平和の祈りの種を大きく育てていかなければなりません。

ドナさんは、その後、イラクに再入国し、現在はパレスチナで活動しています。自分の信ずる道を命をかけて歩んでいる強い女性です。
http://groups.yahoo.co.jp/group/TUP-Bulletin/message/487