平和エッセイ

スピリチュアルな視点から平和について考える

2007年5月20日、世界平和瞑想デー Global Peace Meditation Day

2007年04月28日 | 世界平和瞑想デー
※以下は
http://yes-to-life.com/peace_day_186.html
の和訳です。文中に出てくる「ダマヌール」というのは、イタリアのスピリチュアル・グループです。
「ダマヌール」のホームページにも簡単な案内が出ています。
http://www.damanhur.info/en/html/ArcMagazineDet.asp?IDArt=1085


人類の集合的意識が後戻りしない地点に到達したことを表すための実験が、2つの団体によって企画されています。この2団体は、世界における平和の文化を推進する長年の努力によって世界的に有名です。それは、科学者にしてノーベル平和賞候補者のアーヴィン・ラズロ博士によって創始されたラズロ財団と、ブダペスト・クラブです。ブダペスト・クラブには、ダライ・ラマ、リヴ・ウルマン、ヴァーツラフ・ハベル、ピル・ヴィラヤト・イナヤト-カーン、ピーター・ユスティノフ、ミハイル・ゴルバチョフ、ピーター・ラッセル、エドガー・ミッチェル、デズモンド・ツツ、ピーター・ガブリエルなどの著名人が参加しています。

世界平和瞑想デー(Global Peace Meditation Day)とは、2007年5月20日に行なわれる行事の名称で、世界の12の場所で10万人以上の人々が心を一つにして同時に瞑想に参加すると予想されています。

その目的は、すべての大陸のできるだけ多くの人々が、惑星地球の平和と自然との調和というテーマのもとで、出会い、ともに瞑想することです。ラズロ財団の招待状には次のように述べられています。

「意識は価値観と人間行動に対して、したがって生命圏における生の内実に対して、微細ではありますが、危機的瞬間には決定的な影響を及ぼすものと考えられます。このことに鑑み、この瞑想の目的は、世界の異なった地域において、私たちの惑星を――戦争と暴力によって引き裂かれ、脅かされ、生態学的視点からは非常な危機に瀕している惑星を――癒すために、瞑想し祈ることに関心をいだき、そのことにスピリチュアルに関わっている市民のクリティカル・マス(臨界量)を、彼らの集合的意識の力によって結集することであります。」

科学者、哲学者、そしてこの行事の主催者は、何十万人もの人々の心を一つにした思念は、価値観と人間行動に関して、全地球に対して認知可能な効果を及ぼすであろうと確信しております。そして、1960年代にアメリカで行なわれた実験のときに示されたように、地域レベルでは暴力のパーセンテージの感知できる減少が起こるものと期待されています。この瞑想の効果は、アメリカ合衆国プリンストン大学のロジャー・ネルソン教授に率いられる特別研究グループによって検証され、世界の新聞によって発表されるでしょう。

その検証実験は、0と1をランダムに生成するようにプログラムされている精巧なコンピュータを用いて行なわれます。瞑想の間、コンピュータは数字の列の有意味な変異を検証するためにモニターされます。研究者たちは、心を一つにした思念は、コンピュータによって生成される数字に秩序だった系列を作り出すであろう、と確信しております。

一連の瞑想を結びつけ、東西の信仰と文化を協調させるイベントがこのような大きなスケールで組織されたことは、地球の歴史上いまだかつてありません。これはまさに「世界初」なのです。

フィールド(場)に対する調和した意識の肯定的影響に関する実験は、1970年代初めから行なわれました。1974年に4つのアメリカの都市で行なわれた研究では、都市の1.1%の人口が超越瞑想のプログラムに参加したときに、都市部の犯罪率が最低になることが発見されました。

瞑想によって作り出された「フィールド」が、その都市の全生活に秩序と調和をもたらしたのです。集合的意識においてより大きな一貫性が生まれるこの現象を、科学者たちは、超越瞑想の創始者を称えて「マハリシ効果」と名づけました。マハリシはすでに1960年代にこういう効果が起こると語っていたのです。のちにほかの数百の都市で行なわれた研究でも、同じ肯定的な結果が生まれています。

人間意識のフィールドが出来事に――そして機械やコンピュータの作動にも――影響を及ぼすこの能力は、国際的な科学界によってますます受けいれられつつある事実となっています。この方向の実験は、カリフォルニアのノエティック・サイエンス研究所によって、0と1の偶発的な数列を生成する乱数発生器を用いて行なわれています。

繰り返されたテストは、集合的な意識はこれらの偶然的な数列を、ポジティブなフィールドがあるときには秩序をつくり出す方向に、ネガティブなフィールドのときにはエントロピーを増大させる方向に、影響することができることを示しているように見えます。複雑なコンピュータのような非常に感度の高い人工機器や相互作用を行なう人間集団に対するこの実験の効果は、前例のない効果を生み出すかもしれません。

統制され、科学的に検証可能な方法でそれを証明することは、センセーショナルなニュースとなり、人類の未来に非常な肯定的な影響を与えることでしょう。なぜなら、それは、私たちのものの考え方と私たちの意識状態が、私たちの生き方と行動のあり方に影響を及ぼすことを証明することになるからです。それはいわゆる「バタフライ効果」を生み出し、暴力と混沌に向かう解体の運命と、より平和で持続可能で人間的な文明に向かうステップの相違をつくり出すことができるかもしれません。

2007年の世界平和瞑想デーの肯定的な結果を受けて、これらのイベントは毎年行なわれるように取り決められ、それは、ブダペスト・クラブによって企画される2012年9月の「地球を抱きしめる儀式」で頂点に達することになるでしょう。

日時:イタリア(中央ヨーロッパ時間) 2007年5月20日12時~13時
   (日本時間 2007年5月20日19時~20時)
Tel: +39.0125.789773 * peacemeditation@damanhur.it
Organized in Italy by Federation of Damanhur, Conacreis, and Lama Gangchen World Peace Foundation

イタリアのダマヌールで私たちの瞑想に参加できない方は、もちろん世界中の別の地点で私たちと一緒に瞑想するか、地域のほかの人たちと一緒になるか、あるいはオンラインで http://www.worldpeace.org/ に接続し、その瞑想に従って下さい。世界中のもっと多くの地点が集合場所として選ばれれば、変更された最新の情報をお伝えします。世界を変えるこの行事の主催者のウェブサイトに行くには「ここ」をクリックして下さい。現在のところ、瞑想が行なわれる場所と予想される参加人数は以下の通りです。

日本、富士山麓、1万人
オーストラリア、シドニー、500人
インド、ワンネス・テンプル、5万人
インド、オーロビル、5000人
インド、ラクノウ、500人
イスラエル、テル・アヴィヴ、1500~3000人
ハンガリー、ブダペスト、4000~5000人
イタリア、ダマヌール、1000人
イタリア、ヴィラッジオ・グロバール、ルッカ温泉、4000人
アメリカ合衆国、ダルス、1000~5000人
アメリカ合衆国、ハワイ、1000~5000人
サモア、15万人

天皇の御意により靖国神社参拝は中止すべし

2007年04月26日 | 富田メモと昭和天皇
故・卜部亮吾侍従の日記が明らかになりました。この日記は、昭和天皇がA級戦犯合祀に不快感をいだいていたことを証言しています。このことは、先にその一部が公開された富田メモでもほのめかされていましたが、よりはっきりしました。

このブログですでに述べたことですが、首相はじめ政府の首脳は、中国の内政干渉的要求に屈服する形ではなく、昭和天皇の御意に従う形で、A級戦犯が合祀されている現在の靖国神社への参拝を中止すべきでしょう。

朝日新聞より
http://www.asahi.com/national/update/0426/TKY200704250363.html

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 晩年の昭和天皇と香淳皇后に仕え、代替わりの実務を仕切った故・卜部亮吾(うらべ・りょうご)侍従が32年間欠かさずつけていた日記を、朝日新聞社は本人から生前、託された。天皇が病に倒れて以降、皇居の奥でおきていた昭和最後の日々が克明に記されている。天皇の靖国神社参拝取りやめについては「A級戦犯合祀(ごうし)が御意に召さず」と記述。先の戦争への悔恨や、世情への気配りなど、天皇の人柄をしのばせる姿も随所に書きとめられており、昭和史の貴重な記録といえそうだ。

 日記で詳細をきわめるのが、昭和天皇の闘病から逝去までの記述だ。

 天皇が強い意欲を示していた戦後初の沖縄訪問は、体調の悪化で中止に追い込まれる。

 87(昭和62)年9月14日、「手術にふみ切る線で沖縄もムリと判断。(略)ついに来るべきものがきたということだが暗雲たれこめうつうつとして楽しまず 今後の諸問題のことが頭をよぎる」。

 腸のバイパス手術を受けた天皇は国事行為や公務への復帰に執念を燃やす。しかし、ブレーキをかける卜部侍従に「突然摂政にした方がよいのではと仰せ」(88年2月9日)。そんなことなら、天皇が重篤な場合などに立てられる摂政を決めたらどうか、といらだちをぶつけている。

 88年9月の吐血以降の容体、肉親の悲しみも痛々しい。見舞った皇族から「助けてとかどうにかならないかの頻発でお気の毒の由 点滴の針も難しくなる」(11月3日)。天皇の意識が遠のいていく中、意識をはっきり保たせるために侍医団は血中アンモニアを減少させる薬剤を使用していた。「今朝は反応がかなりはっきりしてこられた由 とにかく摂政の話を消すためにも意識混濁の表現は禁句と」(同29日)。肉親への反応も徐々に鈍っていく。「常陸宮同妃御参 殿下おもうさま(お父さま)と呼びかけ わずかに眼お開きか」(12月17日)

 翌89年1月7日、卜部侍従は、息を引き取った天皇の髪を整えひげをそる。「たんかにて御尊骸(そんがい)を御寝室からお居間にお移しする あまりに重いのに驚く」

 靖国神社参拝取りやめの理由についても記述されている。

 最後となった天皇の記者会見から数日後の88年4月28日。「お召しがあったので吹上へ 長官拝謁(はいえつ)のあと出たら靖国の戦犯合祀と中国の批判・奥野発言のこと」。「靖国」以降の文章には赤線が引かれている。

 昭和天皇が靖国神社のA級戦犯合祀に不快感を吐露したとみられる富田朝彦宮内庁長官(当時)のメモも同じ日付。天皇は富田長官と前後して卜部侍従にも戦犯合祀問題を語っていたことになる。そして、卜部侍従は亡くなる直前、「靖国神社の御参拝をお取りやめになった経緯 直接的にはA級戦犯合祀が御意に召さず」(01年7月31日)と記している。

 日記の随所にみられるのが、終戦記念日や原爆の日に律義に慎む天皇の姿だ。2・26事件の日もその一つだった。

 事件から41年たった77(昭和52)年2月26日。天皇は意外な言葉を口にする。「御就寝前 治安は何もないかとのお尋ね」。天皇のトラウマの深さがうかがえる。

 忍び寄る老いとの闘いも記録されている。75年2月17日、73歳の天皇は祈年祭の最中、賢所(かしこどころ)の中で2度倒れていた。その後の新嘗祭(にいなめさい)でも卜部侍従が天皇の体を支えており、高齢の天皇に祭祀がいかに過酷になったかがわかる。

 このほか、77年7月、皇后が那須で腰椎(ようつい)骨折した際の御用邸内の様子、皇后が次第に心身の不調に陥るプロセスや天皇の心配ぶり、また石油危機では御料車の使用をためらい、行革が叫ばれた時には歴代最長寿の祝賀をやめさせるなど国民感情に気配りする天皇の姿も記録されている。

 日記は「昭和天皇最後の側近・卜部亮吾侍従日記」全5巻として、5月以降朝日新聞社から順次刊行される。

地球に超能力の新人種が出現?

2007年04月23日 | Weblog
中国の反体制派新聞「大紀元」より――

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 【大紀元日本4月21日】ロシアの新聞『ウネン』の報道によると、ロシア社会科学院の研究者達は、近いうちに地球上に超能力を持つ新人種が現れると指摘している。この新人種の共通の特徴は知能がとても高く、感性が非常に鋭い。人体エネルギーを撮影した写真から見れば、精神力を示す青色が彼らの体に非常に強く現れることから、このような人々は「ブルー児童」と称されている。1994年以後誕生した子供の5%が「ブルー児童」に属すると科学者たちは指摘している。古代マヤ暦法に記載されている資料によると、人類の末日が来る時、知能が「ブルー児童」のレベルに達している人だけが、災難を免れるという。

 報道によると、「ブルー児童」は、内臓の機能がすでにある程度変化している。彼らの免疫系は普通の人より数倍も強く、疾病に対する完備した免疫力を持っている。エイズのような病気は彼らには感染できない。さらに、彼らのDNAも現代人類と異なっている。科学者達の推測では、現在の地球上には、すでに「古い人類」に属さない千人ほどの新しい人種がすでに誕生しており、この過程の進展はあまり早くないが、確実に進んでいる。

 ラトビアに一人の女の子が住んでいる。彼女はよく周りの人に自分が宇宙の中を自由に往来する様子を語る。しかも、彼女は同年齢層では分からないはずの宇宙に関する知識をたくさん知っている。彼女の父親は、はじめは彼女の言うことを信じなかったが、自宅の古いトレーラーを修理する時、いつも彼女から適切なヒントを得ていた。「私は彼女がどのようにして分かったかを知らないが、彼女はいつも車のどこに問題があるかを正しく教えてくれる」と父親が語っている。

 ロシアのボルゴグラード地区にボリスという男の子が住んでいる。彼は1997年に生まれた。彼の母親は、彼を生む時、まったく痛みを感じなかった。彼女は当時の様子を思い出して次のように語った。「生まれたばかりの赤ん坊は注意力を集中して物事を見ることができないはずですが、ボリスは婦人科の医者の目つきで私をずっと注視していた」。ボリス君は生まれてから一度も病気にかかったことがなく、8か月のときにすでに一句一句の言葉を丸ごと言えるようになった。しかも、文法や発音などに誤りがなく、親からもらったおもちゃを簡単に正しく組み立てることができた。

 ボリス君は3歳になる前から、すでに両親も知らない宇宙の知識を語りはじめた。しかも両親が天文学の書籍を調べたところ、彼の話したことは間違っていないことを確認した。また、彼は古代の人類が3メートルほどの高さがあると話したことがあり、未来の地球環境の変化についても話したことがある。ボリス君は人々の犯した罪を語ることもできる。彼は時に街を歩いている人を呼び止めて、麻薬をやめるように説得したり、ある人に自分の妻を騙さないように教えたりすることもある。ボリス君の話によれば、地球上の人類は2009年と2013年に水に関係がある大災難に見舞われる可能性があるという。

 ロシア社会科学院の地球磁気と電波研究所の科学者は、ボリス君の身体の周囲から特別な光の環を撮影することができた。研究者のロコフキン教授は、「彼は濃いブルーのエネルギーのスペクトルを持っている。これは彼が明るい性格と高い知能指数を持っていることを意味している」と指摘した。 ロコフキン教授の話では、特殊な設備を借りれば、人類に潜在しているいくつかの超能力を測定することができる。現在、世界各国の科学者はさまざまな面から研究を行っており、超能力の子供の秘密を解くことを試みている。

 古代マヤの暦法の記録によると、地球の誕生から終わりまでを、五つの時期(太陽紀)に分けており、それぞれ一回ずつ大災害が発生する。そのうち、洪水、強風、火雨、地震の大災害はすでに経験した。第5回目の大災害が、つまり世界の末日である。マヤの暦法から推測すれば、2012年12月22日の日には、太陽と地球をつなぐ直線がまっすぐ銀河系の中心を指すことになる。そのときは、知能が「ブルー児童」のレベルに達する人だけが、災難から免れるという。
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http://jp.epochtimes.com/jp/2007/04/html/d51862.html

面白い記事ですが、どの程度信じていいのかはわかりません。いくつかのコメント:

「人体エネルギーを撮影した写真から見れば、精神力を示す青色が彼らの体に非常に強く現れることから、このような人々は「ブルー児童」と称されている。」
→「人体エネルギーを撮影した写真」とはどんな写真でしょうか? キルリアン写真? オーラ写真? 「ブルー児童」というのは「インディゴ・チルドレン」のことですね。

「彼らのDNAも現代人類と異なっている。」
→DNAの違いは、現代科学でも検証できるはずです。ぜひどこが違うのか教えてほしいものです。

「ボリス君の話によれば、地球上の人類は2009年と2013年に水に関係がある大災難に見舞われる可能性があるという。」
→可能性ですから、そうならない可能性もあります。否定的な未来予言は信じないほうがいいですね。地球環境を大切にしなさい、という警告と受けとめればよいでしょう。

「古代マヤの暦法の記録によると、地球の誕生から終わりまでを、五つの時期(太陽紀)に分けており、それぞれ一回ずつ大災害が発生する。そのうち、洪水、強風、火雨、地震の大災害はすでに経験した。第5回目の大災害が、つまり世界の末日である。マヤの暦法から推測すれば、2012年12月22日の日には、太陽と地球をつなぐ直線がまっすぐ銀河系の中心を指すことになる。そのときは、知能が「ブルー児童」のレベルに達する人だけが、災難から免れるという。」
→マヤの予言を信じているとしたら、その人は科学者ではなく、予言者や占い師です。

超能力のことはわかりませんが、「知能がとても高く、感性が非常に鋭い」子供が増えているということはたしかでしょう。

参考:
ミリからの贈り物(1)
ミリからの贈り物(2)
ミリからの贈り物(3)



全米ライフル協会

2007年04月18日 | Weblog
長い間ブログを休んでしまいました。

アメリカ・ヴァージニア工科大学で起こった韓国人学生による銃乱射・大量殺人事件は痛ましい事件でした。学校での大量殺人ということでは、コロラド州のコロンバイン高校で起こった殺人事件を上回る犠牲者です。

犯人の心理的背景についてはこれから色々なことがわかってくるでしょう。

こういう事件が起こると、いつでも銃規制が話題になるのですが、アメリカではなかなか実現されませんでした。それは「全米ライフル協会」という組織が、強力な圧力団体となって、銃規制に反対しているからです。

大学で哀悼の言葉を述べたブッシュ大統領も「全米ライフル協会」の一員で、彼らの金と票をあてにしていますから、銃を規制する気などさらさらないのでしょう。なにせ「人を殺すのは人であって銃ではない」というのが、全米ライフル協会のスローガンです。

アメリカは軍需産業にコントロールされている国です。そういう国で、軍需産業の不利益になる規制を導入することは非常に困難です。

イラク戦争も軍需産業の利益のために引き起こされた一面があったことは、否定できません。戦争を起こし、武器を売りつけることによって金儲けを図る、こういう経済システムは早晩終わりにしなければなりません。

今朝のフジテレビの「特ダネ」で小倉智昭が、「日本では殺人は刃物で行なわれる。だからといって刃物を規制することはできない。それと同じようにアメリカでは銃を規制することはできないのだ」と言っていましたが、何をたわけたことを言っているのでしょう。

日本では、料理用の包丁やキャンプ用のナイフがたまたま殺人にも使われるのであって、日本刀などの武器は厳しい規制のもとにあります。銃には動物や人間を殺す以外のどういう使い道があるのでしょう? 規制しても、武器メーカー以外の誰も困りません。

アメリカが銃を野放しにしているは、アメリカの建国の歴史とも関わっています。アメリカは、銃によってイギリスからの独立をはたしました。初代大統領ジョージ・ワシントンは、独立戦争を戦った軍人でした。そして銃は、「野蛮なインディアン」から、そして西部の無法者から自分たちの身を守る護身具でした。アメリカ人の理想とする自由と独立は、銃という武器があって(そして先住民族の虐殺によって)はじめて可能だったです。ですから、アメリカ合衆国憲法修正第2条には「武器を所持する権利」が認められているのです。こういう条項をもっている憲法というのは、世界広しといえどアメリカだけではないかと思います。

民主主義は銃、すなわち武力によってのみ守られる、という発想は、アメリカの政治・外交のいたるところに浸透しています。それが拡大すると、平和は武力(核兵器)によって守られるという発想になるし、武力で中東に民主主義を移植ことは善だという発想になります。

しかし、これは古い過去の時代の発想です。今、絶滅すべき「野蛮なインディアン」はいません。無法者は警察にまかせるしかないでしょう。アメリカ人はいつまで過去の発想に縛られているのでしょう。この事件がきっかけになって、アメリカ人が銃を野放しにすることの愚かさに気づいてくれることを期待します。