平和エッセイ

スピリチュアルな視点から平和について考える

地球意識プロジェクト(2007年6月号)

2007年09月03日 | バックナンバー
地球意識プロジェクト(2007年6月号)

 人間の心(意識)と物質とはどのように関係しているのだろうか。私たちは手足を動かそうと意識することによって、物質である肉体を動かすことができる。意識と物質がどこかでつながっていることはたしかである。

 アメリカ・デューク大学のライン博士は、人間の思念の力がサイコロに影響を与えることができるか(念力)、また、伏せたカードの紋様を透視できるか(ESP)、などの実験を行なった。長年にわたる実験は、一部の特殊な人には念力や透視能力が備わっているらしいことを示した。しかし、博士の研究は超心理学という特殊な領域のデータとして「疑似科学」扱いを受け、一般の科学界に受けいれられるところまではいかなかった。

 コンピュータ時代に入り、ライン博士の研究はさらに精緻に改良された。プリンストン大学工学部・変則現象研究所のロバート・ジャンは、ランダム事象生成装置(REG)という装置を製作した。この装置は、電子的な雑音を0と1の数字に変換する。通常、0と1の比率は同じになる。もし人間の思念がこの比率を変えることができれば、それは思念が電子の動きに影響を及ぼしたことになる。ジャンの実験は、思念が電子に影響を及ぼすことを統計的に明らかにした。

 プリンストン大学のロジャー・ネルソンとディーン・ラディンは、個人ではなく、集団の意識もREGに影響を与えるかどうかを研究し始めた。その結果、集団の心が一つになり高揚したときには、REGに影響を及ぼそうとしなくても、REGに顕著な変化が出ることがわかった。このことは、個人の意識が他の個人の意識と同調したとき(コヒーレンス)、強い意識フィールド(場)が形成されることを示している。

 現在、世界各地にREGが設置され、インターネットで結ばれ、地球全体の意識場を測定するシステムが構築されている。この「地球意識プロジェクト」は、新年の祝賀、大きな災害や悲劇などの出来事が、人類の意識を一つに集め、大きくふるわせていることを示唆している。

 五月二〇日に、日本、インド、ヨーロッパ、アメリカ合衆国のスピリチュアル・グループがともに世界平和を祈る「グローバルピースメディテーション&プレヤーデー」が開催された。これは、文化も伝統も異なる数十万人の人々が、世界平和という唯一の目的のために、各地でともに瞑想と祈りを行なうという世界で初めての行事である。ネルソンらのグループはこの行事中の波動変化を測定し、現在そのデータを解析している。

 人々の意識が、そして祈りや瞑想が、地球全体に対して大きな影響を及ぼすことが科学的常識となる日は、そう遠い将来ではないだろう。

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