平安の頃から熊野詣の湯垢離(ゆごり)場として歴史がある憧れの温泉、しかも憧れの宿・あづまやのお風呂に入ることができた。
チェックイン時、たまたま一人旅の外国人女性と一緒になった。
日本語が堪能な様子でもなかったが、こんなところに宿を取るとは相当なジャパンツウと見た。
源泉かけ流しの環湯(たまきゆ)は、含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物温泉でpH7.6、湧出量50ℓ/min、泉温は92.5℃とかなり高いのに加水なし!
ここのお風呂を象徴する「槙風呂」はなんと60年経っても木が腐らないとか。
全国的にもめずらしい「むしぶろ」があり、薬効の高い「さまし湯」は飲泉可。
どれも個性的で素晴らしかったが、何より浴室内に充満する木と硫黄の混ざったにおいが至福の時間を感じさせてくれた。
夕・朝食時、温泉で炊いたごはんはサフランライスのようにほのかに黄色く(硫黄成分)、ふっくらとして甘かった。
他にも、美熊野牛のしゃぶしゃぶ、お粥、湯豆腐など、温泉水を使った料理が堪能できた。
ー2019年8月22日ー