藪入り

　今日は送り盆の日。そして【藪入り】でもある。
【藪入り】とは、正月と７月１６日に奉公人や嫁入りした娘が、
休暇をもらって，自分の生家に帰ること。

　その語義については定説はなく、藪というのは草深い意で、
都会から草深い村落に帰る意味とか、
独りぼっちで行きどころのない奉公人や里の遠い処の者が、
藪林に入って遊んだのがはじまりとか、
帰るあてのない者は藪に入っているほかないからなどといわれている。

　現代では死語であると思うが、貧乏暇なしの我が家では、
どっこい、入る藪すらも無いのである。
健康で働けることは‹有り難い›と自分に言い聞かせつつ、
日々明け暮れているのだ。

　今日、【ナス牛】に乗って帰るご先祖様は、
相変わらずの貧乏に苦笑していることだろう。