「玉子焼出来ますぅ?」満面の笑顔でもって青年が入って来た。
数人の客はいたものの新規の注文ゆえ調理場に通し、
間もなく見える予約客の対応に追われアタフタとしていた。
程なく焼きたての卵焼を青年のテーブルに届ける。
彼は「お~~っ」と声を挙げ美味しそうに食べ始めた。
もみじ祭が終わり夫と二人で営業する日々。
正月準備をしながらも二人で間に合うほどの日常だ。
しかし皮肉なことに今日は一時来店客が重なった。
予約客が到着され二階座敷へ案内する。
独りでの対応ゆえにバタバタしていた。
気が付くと先程の青年の姿が見えない。
ん?代金は・・・頂いていない!
空になった皿に箸がキチンと置かれ葉書らしきものがあった。
傍らに紙ナプキンを丸めたものも・・・が違う!
何やら鳥の形に折ってあるではないか。
そして葉書には素敵な文字の書置きがしてあった。
【玉子焼とってもおいしかった めっちゃ幸せ 今日も一日がんばるぞ
こころを込めて感謝 ごちそうさま】だって・・・
腹が立つより何だか気持ちが温かくなった。
多分彼は、それら作品(りっぱに芸術品!)の仕上げで心奪われ、
代金を支払ったと勘違いしたのだろう。
あの笑顔と爽やかな口調にそう感じた。
玉子焼の美味しさに幸せを感じ頑張れるなら嬉しい限りだ。
一日が終わるまで何度も思い返しては、
こちらこそ幸せな気分になれたから心を込めて感謝!!
数人の客はいたものの新規の注文ゆえ調理場に通し、
間もなく見える予約客の対応に追われアタフタとしていた。
程なく焼きたての卵焼を青年のテーブルに届ける。
彼は「お~~っ」と声を挙げ美味しそうに食べ始めた。
もみじ祭が終わり夫と二人で営業する日々。
正月準備をしながらも二人で間に合うほどの日常だ。
しかし皮肉なことに今日は一時来店客が重なった。
予約客が到着され二階座敷へ案内する。
独りでの対応ゆえにバタバタしていた。
気が付くと先程の青年の姿が見えない。
ん?代金は・・・頂いていない!
空になった皿に箸がキチンと置かれ葉書らしきものがあった。
傍らに紙ナプキンを丸めたものも・・・が違う!
何やら鳥の形に折ってあるではないか。
そして葉書には素敵な文字の書置きがしてあった。
【玉子焼とってもおいしかった めっちゃ幸せ 今日も一日がんばるぞ
こころを込めて感謝 ごちそうさま】だって・・・
腹が立つより何だか気持ちが温かくなった。
多分彼は、それら作品(りっぱに芸術品!)の仕上げで心奪われ、
代金を支払ったと勘違いしたのだろう。
あの笑顔と爽やかな口調にそう感じた。
玉子焼の美味しさに幸せを感じ頑張れるなら嬉しい限りだ。
一日が終わるまで何度も思い返しては、
こちらこそ幸せな気分になれたから心を込めて感謝!!