北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

名古屋鉄道 高速化のために置き換わる新旧特急と通勤車輌

2007-09-17 17:11:26 | コラム

■東海道本線との熱い競合区間

 名鉄本線は、東海道本線との競合区間であり、更に支線と名古屋との連絡という都市間高速鉄道としての大きな需要を有している。しかし、大都市を結ぶのではなく、名古屋を中心に、その衛星都市を結ぶという特性が、名鉄のある意味特殊な路線や車輌体系を培ってきた。そんな名鉄の最近の変化を報告したい。

Img_1215 名鉄2200形特急電車は、振り子式制御装置により名鉄線に多いカーブ部分での高速走行を可能とし、JRの新快速313系5000番台に対する切り札として岐阜と名古屋、豊橋を結ぶ本線特急や、中部国際空港への特急輸送に用いられている。この2200形は、二両が料金を必要とする特別車、そして四両が料金不要の一般車として運行されている。

Img_1276  七月のダイヤ改正以来、本線特急として用いられていた一部特別車のパノラマSuper(特別車の1000形と一般車の1200形を有する編成)が、新鵜沼への乗り入れを開始した。本来、名古屋本線において運行されていた編成で、例外的に通勤ラッシュ時など、犬山線を新鵜沼まで乗り入れていたが、現在は恒常的に乗り入れている模様だ。

Img_1291  7000形パノラマカー。犬山行き、金山方面から名鉄名古屋方面へ向かう。主に名鉄岐阜から犬山経由の各駅停車(途中から急行などに換わる)中部国際空港行きなどでも活躍する。いよいよ先が見えてきたともいわれるが、長距離用車輌としては転換式クロスシート、そして元が料金不要特急という、一種通勤車輌的な運用を想定しており、扉付近がロングシートという先見性ある設計で、いましばらくは現役に留まる。

Img_1287  激化するJRとの競争。写真右は6500形。ブルーリボン賞を受賞した6000形の改良型、回生ブレーキなどを採用しているが、JR東海道本線新快速に対抗するには、せめて加速性に優れたVVVFインバータ制御&電気指令式ブレーキを搭載する左の3500形、そのファミリーである3700形や3200形が望ましく、写真でも、6500形は豊明行き普通、3500形は御嵩行き快速急行として運行されている。

Img_1297  名鉄が新型車両による高速化の追求を行う中、名古屋市内も新造高層建築物による高層化の追求が進んでいる。写真は6500形電車と、高層ビル立ち並ぶ名駅。ツインタワーに続くミッドランドスクウェア、そして更にナゾの捻れビルなど、続々と高層化が進んでいる。広大な路線網を有する名鉄線、そして広い都市面積を誇る東海地方の要、名古屋市。都市も鉄道も、転換期にあるということなのだろうか。

HARUNA

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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