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京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

陸上自衛隊金沢駐屯地創設57周年記念行事 金沢駐屯地祭速報

2007-09-10 17:06:08 | 陸上自衛隊 駐屯地祭

■第14普通科連隊

 北陸地方の石川、富山、福井の三県を警備区とする陸上自衛隊第14普通科連隊は、第十師団隷下にあって、特にわが国に対する大きな脅威を隔てた日本海の陸上警備という重責を担っている。

Img_0675_1   第14普通科連隊は、福知山の第7普通科連隊、板妻の第34普通科連隊、松本の第13普通科連隊と共に山岳連隊の呼び名で知られ、その精強さは遠く響き渡っている。連隊は第十師団の師団改編により対戦車中隊の新編などの改編を行ったが、実は正直な話、所詮一個連隊の駐屯地祭なので、特段かわったものはみれないだろうというイメージがあった。

Img_0997  それき吹き飛ばしたのは訓練展示。火炎放射器の咆哮である。大久保駐屯地でも火炎放射器の実射展示は見たが、こちらは火力が違う。紅蓮の焔が標的を瞬殺し、勢い余った火焔が天に盛り上がっている。この他にも幾つか見所があるので、本日はこれに関連した速報。

Img_0742_2  今回は、案内していただき、自慢の愛車にて金沢駅から駐屯地まで運んでくださった三日月猫氏の提案で、スタンド席の下段から撮影することとなった。考えてみれば、いままでは見下ろすアングルで撮影してばかりだったので、見上げるアングルという新分野を開拓することができた。

Img_0787_2  面白かったのは、普通科中隊の対戦車小隊が運用する中MAT、87式中距離対戦車誘導弾で、トライポットに搭載したままの観閲行進参加である。いろいろな部隊を見学して廻ったが、これは新鮮、大久保の第四施設団の12.7㍉重機関銃搭載のパジェロ、つまり新73式小型トラックのように、どんどん用途が膨らんでいる印象だ。

Img_0824  第十師団の普通科連隊は、かなり早い時期から軽装甲機動車を受領していたが、4中隊に配備されているものだけしかみたことがなかった。しかし、今回は本部管理中隊や第1中隊にも配備されており、順次配備が浸透しているようである。第三師団や第14旅団のように、偵察隊や連隊の重迫撃砲中隊にも遠からず配備されるのだろうか。装甲化が進むことは、火力戦闘や近接戦闘に際しての犠牲者を局限化する上で重要だ。

Img_0957_1  74式戦車の咆哮。砲焔が撮影できたかについては察してください・・・、守山では撮影に成功したいな、という感想。高い不整地突破能力と堅固な防御力、充実した監視手段を有する戦車は、近年、近接戦闘や対遊撃戦においての高い能力が再評価されている。

Img_0888  訓練展示においても、かなり状況が細かく設定されており、遠く金沢へ足を運んだ甲斐があったものだった。詳細は詳報の際に解説するとして幾つか、金沢駐屯地名物、訓練展示の邦人救出。なんと女装までした隊員が取り残された邦人役を熱演。

Img_1025_1  金沢駐屯地名物のもう一つがガラス割り。訓練展示、特に近接戦闘の展示に際してのガラス割りの展示と聞いて、ハンマーで叩き割って中に進入すると思っていたが、拳銃を構えた隊員が、発煙手榴弾(訓練用スタングレネード?)をそのままガラスに叩きつけて放り込むと続いて隊員が・・・、驚きの瞬間写真は、詳報にて!

Img_0885  この他、装備品展示が始まると戦闘糧食の体験喫食も行われた。野外炊具一号により暖められた缶飯と副食品の缶、そして沢庵の缶詰が提供され、多くの見学者が自衛隊の味を堪能していた。下志津駐屯地祭、厚木航空基地ちびヤン、大津駐屯地祭、大久保駐屯地祭、若狭湾展示訓練、大阪湾展示訓練、横須賀サマーフェスタ、米空軍横田基地日米友好祭と、これからも順次詳報を掲載してゆくのでお楽しみに。

HARUNA

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は現に禁じる)

コメント (2)
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