芭屋框組(はなや かまちぐみ)

残しておきたい情報や、知っておきたい事

古鉋再生(1)錆取り

2020-01-05 21:21:09 | 古鉋再生



リサイクルショップやオークション等で入手した古鉋の再生を順を追って紹介していこうと思う。

鉋の選定:➀錆が激しい物 ➁丈が極端に短い物 ➂側面のめくれが激しい物 ➃日曜大工仕様の物 等々使う事を前提としているのでせっかく直しても使える可能性の低い物は選ばない。全く無名でも良い作りの鉋は意外と多いので、運が良ければ掘り出し物に巡りあえる。

➄入手した状態で削れるならば、試しに杉の白太削ってみる。厚いクズでも削れれば、そこそこ期待できるが、刃を厚く出しても糸状のクズしか出ないならば切れない可能性が高い。

※別の刃で試した様子: 研いでない状態でこれ位削れれば、直す価値ありと判断する。


上の画像が今回入手したままの状態。リサイクル品としてはかなりましな状態、癌でいうとステージ1といった所だろうか。早速本題の錆取り

軽めの錆:カビの様に表面だけで中まで浸食していないもの



カッターの刃先で軽くこすってやればこそぎ落とせる。注意点とすれば目に沿ってこそぐ事、地金側は柔らかいので傷が付かない様に刃の当て方をうまく加減する。カッターも折りたての切れる刃と、傷防止用に切れない刃を2丁使い分ける。

厚めの錆:かさぶた状にこびりついたもの。


いきなりカッターで削っても刃が立たないので、軽く叩いてぽろぽろ崩れたところをカッターでこそぐ。





錆粉の拭き取り:中砥の砥汁をウエスに付けてこすって、こびりついた錆の粉をぬぐう




頭の方は質感が変わっても目立たないので、ワイヤーブラシも併用してやる。



錆の粉ぬぐうのに車用ワックスも効果的




引き続き次回のねじれ直しの準備もかねて、邪魔になる側面のめくれを軽く直しておく。



刃角が鋭角すぎるのと左右にも傾いているので、ねじれ直しの際の割れ防止もかねて刃先摺り下ろしておく。




グラインダーはその都度水につけて、1秒以上あてない。



ここまでの状態



次回へ続く