たけのこ山となんでもやってみるもん

「国道10号自転車通勤」,「奄美の自転車オヤジ」から3度目のタイトル変更です。主夫をしながら竹林整備を始めました。

テレビ地デジ化で空いた電波帯の使い道は「マルチメディア放送」

2010年09月22日 | 日記
 国の政策でテレビ放送が地上デジタル化されることになり,来年の7月にはアナログ放送が終了する予定である。デジタル化後もテレビを見るためには地デジ対応テレビに買い換えるかチューナーを付ける必要がある。また,VHFアンテナしかない家庭にあっては,新たにUHFアンテナの設置も必要である。

 このように国民に多大な負担を強いて進められる地デジ化で,空いた電波帯を何に使うのか,興味を持って見ていた。9月9日付けの朝日新聞で「マルチメディア放送事業者 ドコモ参入決定」と報じられた。従来のアナログテレビ電波帯を使って,2012年春からサービスが開始されるらしい。

新聞によると「マルチメディア放送は長編映画やライブ映像,電子書籍などのデータを,『iPad』をはじめとするタブレット型端末や,携帯電話などに送信するサービス」とのこと。「従来の携帯電話回線を使った通信は限られたデータを個々の端末に送信するのに対し,大容量のデータを一斉に送信できるのが特徴」とあった。

マルチメディア放送のイメージとして,送られるデータは「音楽,映画,ゲーム,小説,ニュース」と例示されている。
最近映画館にも行ってないが,私はタブレット型端末の小画面で映画を見ようとは思わない。小説は電子書籍よりも,実際にインクの香りがする本で読みたいと思う人間である。時間さえあればどんなところでも携帯をいじっている若者を苦々しく思う人間である。周りと会話もせず,かといって本を読むでもなく,携帯画面に没頭している光景は少し異常ではないかと考える人間である。

最近,桃太郎侍こと高橋英樹氏が「電波は国民の財産である」とかいう政府主導のCMに出演している。ウーム,国民の大事な財産を使って「ジャンクデータ」を垂れ流すのは,もういいかげんに止めて欲しい。このままでは若者がますます「ばかもの」になりそうな気がする。

マルチメディア放送を受信するには専用の端末が必要になるそうである。携帯電話の契約数が頭打ちになったところに,新たな専用端末を買わせようとする商魂が見えている。ドコモは5年で計5千万台の普及を目標にしているらしい。5千万台で仮に1台5万円とすると2兆5千億円になる。確かに大きい市場である。端末は他社でも発売することができるのでドコモだけが独占することにはならないだろうが,携帯電話と同様,購買意欲をかきたてるコンテンツをどれだけ提供できるかの競争が始まるだろう。実生活に本当に役立つコンテンツなら良いが,単に暇つぶしや害になるような内容はごめんである。

電波使用の許認可権を握る国と電波事業を営む企業が結託し,国民をスポイルするようコンテンツを垂れ流そうとしている状況は許し難いので,そんな端末など多分私は買わない。

私が買わなくともある程度は普及するだろうな。そう,単なる「屁のつっぱり」にしかならないのは承知である。

「寄らしむべし,知らしめるべからず」という言葉があるとおり,為政者は国民に詳しいことは知らせずに政策に従わせてきたのである。「お国のいうことだから間違いない」と信じる国民はなんとお人好しなことか。権威や権力を持った人のいうことが本当に正しいのだろうか?もうそろそろ自分の頭で考えて欲しい。既に自ら考えることを放棄した人が増えすぎた今となっては手遅れだろうか?

本日は,少しまじめなオヤジでした。       -おわり-

コメント (2)
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