たけのこ山となんでもやってみるもん

「国道10号自転車通勤」,「奄美の自転車オヤジ」から3度目のタイトル変更です。主夫をしながら竹林整備を始めました。

アラヤ 「ランドナー」のメンテナンス

2010年09月14日 | 日記



今年の2月まで私の愛車であったランドナーに息子が乗っている。もともと彼のために購入したのだが,静岡まで走ったあと乗らなくなったので私が使用していた物である。再度,息子が乗るようになってから約半年,あちこち不具合が出てきたらしい。

前輪の泥よけが壊れた,リアディレイラーの調子がおかしいなどである。メンテナンスのために引き取って来たのが上の写真。実に汚い。桜島の火山灰が固着している。チェーンに時々は注油していたらしいが,それ以外は手入れをしたことがないらしい。チェーンの表面も灰と錆に覆われている。

メンテナンスと言うよりはオーバーホールに近い作業に着手する。息子は急いでいるらしいがオヤジは平日は仕事である。週末2日を費やしてなんとか走れるようにするのがミッションである。


左:泥よけの破損部分。ポリカーボネートは軽量だが衝撃に弱い。左の取付部分が壊れている。
右:がらくたの中から適当な部品を探す。何かの部品であったアルミの箱状の物体を発見した。


左:適切な大きさに切断し,カーブを付ける。
右:接着剤で貼り付けた後,ドリルで穴を開ける。4隅は補強のためのネジである。ネジ留めしたあと,ゆるまないようにボルトに接着剤を塗布した。


左:完成した表側の写真。破損した部品も残っていたので,エポキシ樹脂接着剤で元の部分にはめ込んだ。一部汚くなっているのは裏側に元から貼ってあったアルミ箔が浮いてしまい,汚れが入り込んだためである。
右:車体に取り付けた状況。


左:取り外した後輪。桜島の火山灰がべったり貼り付いている。
右:ハブのベアリング状況を確認する。少しごりごり。この後カセットをはずし,ベアリング部分を清掃。新たにグリースを注入した。


左:前輪のようす。こちらも汚れている。
右:ベアリングの調子を確認。ごりごりするも,スパナのサイズが後輪と異なっているので内部の調整は断念。ハブダイナモはいじったことがないのでさわらない方が良いと判断した。


左:洗浄後取付が終了したカセット。
右:同じく,分解後洗浄したチェーンリング。このほかにチェーンの洗浄も行った。手がどろどろだったので写真撮影はなし。いずれも桜島の火山灰がセメントのように固着していた。これでは変速不能に陥るはずだ。


左:以前から気になっていたフロントホーク部分のさび。雨に濡れると下わん部分から錆びた水が流れてくる。
右:ハンドルをはずしてみた。引き上げ臼部分にさびがついている。雨水や汗が浸透し,さびが発生しているらしい。錆を清掃し,グリスを薄く塗る。



左:ハンドルはずした様子。ホークを抜くためにはロックリング,スペーサー,ブレーキケーブル受けをはずす必要がある。
右:上記を全部はずし,上わん押さえを手で回してはずす。ここにも錆を発見。ここも錆をクリーニングした後,グリースを薄く塗っておいた。


左:引き抜いたホーク。下わん受け部分が錆で汚れている。クリーニング後,グリスを塗る。
右:下わんのベアリングが入った部品。灰色のものは火山灰。内側に錆がある。


左:分解したベアリングの様子。中のベアリング球は1コずつばらばら。なくさないように注意する。ベアリングのカップは右のリング状をした部品で留めてあった。最初ははずし方はわからず,ずいぶんと手間取った。
右:清掃後,グリスを注入。上わんにも同様な作業を行った。


左:リアディレイラーも分解掃除した。ところが大問題発生。パイプ状の軸受けを1個紛失。庭で分解していたので,文字通り草の根分けて探したが見つからず。
右:鹿児島市内のスポーツデポに走る。開店10時を待って入店し,店内を探す。あった。585円。自宅にとって返し,新品に交換する。これがスポーツバイク専門店だと高級品(デュラエース用とか)ばかりで,低グレード品がなかったりする。


左:後輪のフレとり。リムとシューが狭すぎる部分。フレ取り装置等というしゃれたものはない。例によってブレーキシューを利用する。
右:ほぼ正常に調整完了。この後,前後輪ともブレーキシューを新品に交換した。もともとはカートリッジ式なのだが,当地の販売店ではすぐに手に入らない。ほぼ同規格のVブレーキシューで代用した。こちらは使い捨てである。


左:チェーンステーの惨状。チェーンがあたった部分の塗装がはげて錆が浮いている。
右:保護用のシートを貼り付けた。


車体を洗浄後,完成。バーテープの巻き替えも頼まれていたのだが,時間切れで間に合わず。自転車はデリケートな乗り物である。変速機の不具合は汚れや錆を放置していることが原因である。
チェーンが錆びてギシギシいわせながら漕いでいる多段変速車をたまに見かける。きしみが自転車の悲鳴のようにも聞こえる。手入れをしたくない人はチェーンカバー付きのママチャリに乗ったほうが良いのではと,つい思ってしまう。

オーバーホール完了後,届けに行ったが息子は留守。汚れたらまめにぼろ切れで拭くようにメモで伝えたが,どうすることやら。

コメント (4)
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