つぶや句

夢追いおっさんの近況および思うことを気まぐれに。

思ひ出ぼろぼろ「恥のうわぬり」

2006-06-23 20:58:57 | 思ひ出ぼろぼろ
娘が三歳の時だった。近くの酒屋へ買い物に行くのに
連れて行った。あれこれ買って帰ろうとすると、
店のおばさんがニッコリ笑って、「はいこれ」と
娘にお菓子をあげたのである。私はお礼を言って
店を出てきた。娘はうれしそうにお菓子を
握り締めていた。
しばらくして、また娘を連れてその酒屋へ。
あれこれ買って、レジで会計を済ませて帰ろうと
娘の手を引いたが、動かない、「?」娘を見ると
なにやらやや斜め上方をジッと見つめている。
その目の先には店のおばさんの、なんともいえないような
表情があった。娘の目は睨んでいるような目なのである。
そしてよく見ると、空いているほうの手が
手の平を上に向けおばさんの方に差し出していたのである。
私はそそくさと、娘を連れ出して帰ってきた。
しばらくその店に娘を連れて行けなかったのは
言うまでも無い。ったくもう…
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