つぶや句

夢追いおっさんの近況および思うことを気まぐれに。

会社の人との付き合い

2013-04-21 19:57:38 | 会社

携帯に着信があって、元の会社の上司からだった。

何事かと電話をしてみると、ハッサクを採りに行かないか

というお誘いの電話だったのだ。

 

会社に居たころ、この時期よく上司のお兄さんの

畑のハッサクを一緒に採りに行ったのだ。

 

わたしは二つ返事でOKし、後日落ち合った。

てっきりこれから採りに行くものと、ラフな格好を

してきたのだが、「もう採ってきて車に積んである」

と言って、食べきれないほどのハッサクをいただいた。

 

落ち合った喫茶店で、久々に昔話に花を咲かせ、

会社の近況なども教えてくれたのだった。

会社を辞めて1年半になるが、それが長いか

短いかわからないが、わたしは懐かしく、

いつの間にか当時の関係に返って話し込んでしまった。

 

上司に別れを告げた後、自分と会社関係の

ことを思った。正直、本質がお絵描き野郎の

わたしは、基本的に正直にしか物が言えない

ところがあって、人付き合いほど苦手なものは

なかったのだ。

 

会社は、云わば人付き合い中心の場なので、

うまく人間関係を築けるかどうか不安だった。

 

しかし、会社を辞めた今でも元の上司に、こうして

時折連絡をもらい、わたしより先に辞めたF氏とも

未だ交流は続いている。また元の女性従業員の方も、

作品展示には顔を出してくれたりしている。

 

思えば、会社での不慣れな作業、精神的プレッシャー

などのとき、いろんな方に助けられて、お絵描きしか

出来ない私が、有形無形で助けられていたのだと、

改めて思うのだった。

 ホント、感謝してます。

 

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落ち着かない

2011-12-10 05:04:38 | 会社
毎日が日曜日だというのにどうも落ち着かない。

紅葉もピークを迎え、散歩コースの緑地公園はあでやかなグラデーションに
彩られているというのに…。

というのも、退職後にやらなければならない手続きがまだ残っているからだ。
社会保険カードはいち早く会社に送り返したが、その後の国民健康保険への
切り替えが、まだなのだ。

これは、退職の日から二週間以内にしなければならないことになっていて、
それには退職証明書なるものが必要なのだが、会社からまだ来ていないのである。

つまり、いま病気やけがをしてしまうと健康保険なしで、病院にかからねばならないという
空白地帯になっているのである。これって体験すると、けっこうプレッシャーがかかってくる。
その他、離職証明、給与明細、などなど…。けっこう煩わしい手続きが残って
いるのだ。

それでも、段々生活リズムができてきているので、体力面も含め、もう一息という
ところだ。ただ、まだお絵描きモードにまで至っていないので、なるべく早く
手続きが完了できれば…と願っているところである。

それにしても今回思ったことは、次のステージへ完全に切り替わることの
難しさである。会社での、心身の金属疲労ならぬ勤続疲労が思いのほか
強く、手続きの残りがそれに拍車をかけてスッキリとしていないのだ。

カーテンを開ければ昨日の雨模様がウソのように青空が広がっている。

まあいいか、年の瀬でもあることだし、この際慌てず騒がず、ゆるりとまいりませう…。
わたしは青空に向かって大きく伸びをして、深~く息を吸い込んだ。



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最後の贈り物

2011-11-19 04:51:16 | 会社
退社が決まってからの日々は、躁と鬱が行ったり来たりのような
感じになっていた。

夢にまで見たお絵かき三昧の生活が待っていることに喜びが溢れる一方で、
親近感を覚える人たちとの別れの切なさに苛まされていたのである。
しかし前日に親近感覚える人と話せる機会を得たためか、「あら、昨日まで
ションボリしてたように見えたけど、きょうは元気いいわね」と掃除中の事務員さんに
言われるほど退社当日はスッキリした気分だった。

最後の仕事が終わりになる頃、「きょう○○残ってる?」とパートさんに聞くと、
「残ってるよほしいの?」「お願い」と言うと「最後になるわね」と言ってその品物を
袋詰めにしてくれた。そして緑の箱に入れるのを見せ、「ここに入れとくからね」と
言ってニッコリと笑った。

この会社では、食品を扱っているのだが、検品で撥ねられた品物や前日の余り物など、
従業員が持ち帰っていいことになっているのだ。これらの品は、出入り口付近の
階段下に何色かの箱に入れられ積み置かれているのである。「会社を辞めても
あの品だけは欲しいのにね」と身内がいうほど気に入っていたのである。

仕事が終わると、事務所の役員、課長、事務員さん一人一人に
お別れの挨拶をして回った。わたしは事務員さんとはなぜか話がしやすく、
よく話をしていたので、一番親近感を覚える部署だったのである。

事務所を後にした後、ロッカーの後片付けをして、会社の玄関へ向かった。
階段下を覗くと、持ち帰り品が積み置かれているところへ行き、緑の箱を
覗いてみたが空っぽだった。念のため他の箱も覗いてみたが、他の品物は
入っているもののわたしの希望の品はついに無かった。

「ありゃあ持って行かれちゃったか…」ここの品物は従業員なら誰でも持っていける
ので、持っていかれても仕方ないのである。ただ、パートの人がやってくれたように
袋で包んでいると、普通は誰かの物と判断して持っていかないものなのだが、時には
このように持っていかれることもあるのだ。

「ま、いいか…」これはこれで、一つの思い出として、残るかな…と苦笑いしつつ、
会社の玄関を出た。午後5時を回っていたが、外はもはや真っ暗になっていた。
わたしは会社を見上げ、「さらば○○」と別れを告げ、外駐車場へと向かった。

そして、わたしの車を見たとき「あっ…」と驚いた。わたしの車のフロントガラスと
ボンネットとの間に、あの袋詰めにされた品物が置かれてあったのである。

それはきっと先に帰ったパートの人が、他の誰かに持っていかれることを心配して、
確実にわたしの手に渡るようにと考えた、苦肉の選択だったのだ。

わたしはその品物を手にすると、彼女らの最後の贈り物を「ありがとう」と
心より感謝を込め、胸を熱くして受け取った。それはズシリと重かった…。

思えばこうした有形無形の好意の恵みをわたしは受けていたんだなあ…と
改めて思った。「みんな、本当にありがとう。」








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ふわふわ

2011-11-18 04:59:19 | 会社
パソコンが頓死してしまって、データ取り出しや修理の依頼やらのあれこれで、
退社真近のこの時期に日がかさみ、ついに退社当日になってしまった。

というわけで、しばらくぶりにキーをたたいている。

常々自分というものは、自分では見ることができないので、
一体人さまの目にはどのように映っているのか、知りたいと
思っていた。しかし、なかなかわからないのが現実である。

わからないままに会社の人間関係の渦の中で十数年を
過ごしてきた。退社を表明して以来さまざまに声をかけられた。

「ウオ~さびしいズオ~!」と、巨躯をのけぞらせてオーバーアクション
する人、「辞めるんですって?」「エッ嘘!」「マジ!」「どっかいいとこあったの?」
「ダメダメ!」「いつなの!」「そっかあ…辞めるか…」「勘弁してよ」
「まだ早いだろう、せめてもう半年…」「フ~ン辞めるかあ…」「寂しくなるねえ…」

いろんな反応と表情によって、会社の人々にどう自分が受け入れられていたのかが
垣間見えてきた。やはり人は自分を映す鏡であるということを実感させられたのである。
まあ…居なくなってせいせい…という感じは受けなかったので、ホッとしたところだ。(笑)

わたしは、漫画家を引退してパートで半年勤めた後、正社員として現会社に
採用され、十数年お世話になった中途採用者である。

元漫画家という毛色の変わったやつを可愛がっていただいたので、会社には
本当に感謝している。そんな感慨の元に今日で通勤にピリオドを打つのだ。

慣れない勤め人生活で、苦悩も散々あったが、今ではそれもなつかしい。
そんな中で、親近感覚える人と話をする機会があって、わたしを見たときの
印象を「なんだかふわふわしている感じがした」と言うのである。

「ふわふわ??」思わず聞き返してしまったが、ニュアンス的には悪い感じではないのだ。
、つまり会社で見る人たちと比べての印象なのである。おそらく、勤め人というのは否応なく
規律を強いられる生活にならざるを得ないので、やはりどこかキチッとした
締りがあるに違いない。しかし漫画家という自由律の生活リズムを
引きずっていたわたしは、きっとどこか締りのない不定形の動きを身につけて
いたのだ。それが、ふわふわっとした感じに捉えられたのかも…と思えた。

勤め人を辞めるので、また寝るも起きるも自由な、目覚ましの
いらない生活になる。つまり、又ふわふわ生活に戻るのである。

さて…ふわふわっとまいりますか…。ふわふわっと…ふわふわ…。
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今度こそ…

2011-10-22 05:06:25 | 会社

ついに退職の事を言えなかった翌日、気を取り直して「今日こそ…」と
固い決意のもとに出勤した。

昼食後に言おうと食堂へ向かうと、「ヤバ!」代表も来たではないか。わたしは
今日こそは接触を避けようと、そそくさと弁当を持ってテーブルへと行こうとしたら、
スッと代表が近づいて来たではないか。そしてわたしの目の前に何やら差し出したのである。
「?」と思っていると、「これ」と言うのだ。受け取って見ると数個のコーヒーパックのようである。

「いただいていいんですか?」と言うと、「どうぞ」と言うのだ。
「代表飲まないんですか?」と聞くと、「オレ紅茶党だからコーヒー飲まないんだよ」と
言うのである。ここの従業員のほとんどは普通のインスタントコーヒーを
飲んでいて、生意気にドリップコーヒーを飲んでいるのはわたしただ一人だけなのだった。

「…ありがとうございます、心していただきます」と言うとニッコリ笑ってテーブルへと
向かって行った。多分貰いものの残りであろうが、数個のドリップコーヒーと
数個のシュガーだった。

言えなかった…。
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