オシャレとやらに目覚めてはや2ヶ月になろうとしているが、いっこうにだーれも
気づいてくれた様子はない。
まあそれも仕方ないのかもしれない。このところみんなでの飲み会もやってないし、
私服で集まる機会もないのだ。
とにかく、オシャレの基本は“清潔と健康”ということで、1日2度のシャワー浴びと
お金を使わない体作り、1日10回の腕立て伏せと30回の腹筋、それに最近は20回の屈伸運動を加えて、道具を使わない筋トレを続けている。
おかげで、やっと体が締まり、体形は整ってきた感じなので、まあこれはこれでOK
なのでこのままいこうかと思っている。
その間に今までズボンのポケットに詰め込んでいた財布・カード入れ・小銭入れ、携帯などを一まとめにするべく、かわいい(と思う)ウエストポーチを購入して
ひとまとめにするようにした。
駅ビルに入っている某衣料品店では日ごろ着ないようなちょっとオシャレな
シャツを4~5点購入し、今嬉々としてとっかえひっかえ着まくっている。
まあこれもだ~れも気づいちゃくれないのだが…。
それにしても、今更ながらオヤジのわたしが青春性に目覚めさせられたのは
いかなる所存かわかりかねている。一体神様はわたしに何を示唆しようと
しているのか何を修行させようとしているのか、などつらつら考えたり
しているのだが、未だによくわからないのである。
しかし、まあ目覚めてしまったものは仕方がないので、引き続き
やっていこうかと覚悟している。
ああ…それにしても切なさには免疫がそれほど効かないことを思い知らされて
しまった。久々に味わった切なさに目覚めさせられたのである。そして
切なさの正体が喪失感であることを知ってしまったのだった。
失って知る痛みは、しんしんと心に染み入るのである。この痛みを胸に
オヤジはきょうもだーれも気づかないオシャレとやらにいそしむのだった…。