つぶや句

夢追いおっさんの近況および思うことを気まぐれに。

甲子園の決勝はすごかった

2006-08-22 04:34:16 | ちょっとした出来事
今年の夏の高校野球は、球史に残る延長再試合の末、早稲田実業の
夏の甲子園大会初優勝で幕を閉じた。
毎年の甲子園の戦いだが、今年は早々と地元愛知の
出場校が敗れ、私はかなり興味が薄らいでいた。しかし
決勝が夏三連覇をめざす駒大苫小牧高と夏初優勝を
めざす早実という最高の組み合わせとあって、
最初からTVにくぎづけになった。

これは、両エースの見応えのある投手戦になったが、前日の
早実のエース斉藤と駒苫のエース田中の投げ合いは圧巻だった。
ほぼ互角と見たが、斉藤の15回裏ラストのピッチングには驚いた。
ストレートばかり146キロ、147キロ、と立て続けに出したのである。
これは投げようとしても簡単に投げれるものではないのだ。
結果として、早実が夏初優勝を飾ったのだが、
この純真な高校野球に対して、まことに不謹慎ながら、
わたくし、プロ球団のスカウトの目になって見てしまったのである。
斉藤の潜在能力の高さは、当然ながら二重丸。

斉藤のスライダーの切れと田中のスライダーもほぼ互角。
スピードは、田中が絶好調のときは150キロ出るそうで、
やや田中が上か。しかし、延長を含めて四連投ながら、「思ったより
疲れていなかった」と言って決勝戦を投げきった斉藤の無尽蔵の
スタミナは、何より勝る能力ではないだろうか。
それと強い相手に対して燃える闘志、これも二人とも持っている。

高校球児は、才能の片鱗を見せているだけで、まだ子供なのだ。
子供の頃は、猫の子も虎の子も一緒にいて、見分けは付きにくいものだが、
私はこの二人を虎の子とみた。つまりプロで通用するとみたのである。

この二人を見て、ふと気づいたことがある、それは
二人の顔である。特に駒苫の田中の顔だが、
闘志を前面に出している時、あの大魔神によく似ていると思ったのだ。
ご当人は不本意かもしれないが、これは決して悪い表情ではなく、
ピッチャーとしては、とてもいい表情だと思う。なんたって
元横浜ベイスターズのストッパー佐々木が賜った愛称なのだから。

それと、早実の斉藤は、あの大魔神が怒りの顔に変わる前の静かな
表情に似ているのである。つまり二人は大魔神の表と裏の顔をしているのだ。
ということは、二人は表裏一体の大魔神ではないだろうか。
この二人が揃ってプロ入りしたとき、両魔人の対決が再び
実現するかもしれないのだ。こうして考えた時、より野球が面白くなる。

それにしても、再試合決勝の最終回、一点差に詰め寄った駒苫
最後のバッターに、田中が登場して斉藤と対決なんて、最高の
見せ場だった。そして最後ストレートで三振した直後の田中の
表情が、忘れられない。
それは、その瞬間を味わうような満ち足りた表情だった。
さわやかに微笑んでいた。
最高の感動をありがとう。
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