前向きな人生の整理整頓

人生も後半、一日が短いです。明日やると思っても、若者のようには明日はたくさんないのかもと気づいた今日この頃

夏の終わりを感じながら/杏里ビ・キ・ニ( BI・KI・NI Lady Sunshine)

2016年08月29日 22時58分12秒 | 音楽
夏が終わっていくのを感じます。
あんなに朝から晩まで暑かったのに、朝夕の風が変わってきました。
次第に・・・季節は移り行くもののようですがそうでもなく、ここで区切り、
という、ある一日があるような気がする今日この頃がです。

そんな風を感じたら、わたしが引っ張り出してくる古いカセットテープがあります。
杏里ビ・キ・ニ/ BI・KI・NI Lady Sunshineです。
もうすっかり、音も悪くなっているのですが、それがまたいい。
と、カセットにはA面、B面というのがあります。
言うまでもないことですが、ここが肝心なのです。

杏里は一時期、それが適切かどうか?わかりませんが、夏のユーミンなんて言われていたこと
もあり、日焼けしたスレンダーな容姿も手伝って、夏の歌が似合っていました。

このビキニにはちょっと仕掛けがあって?(わたしはそう思っています)
夏真っ盛り、ああこれから夏が始まって何する?どーする?
と思っていると、なーんだかもう夏も終わりねえ・・・海の家も仕舞だねぇ。
そういった、夏という季節から、自分の居場所に戻っていく、仕方なさ、
夏の終わりが書かれた古い小説を読んでいるような気持ちになる曲が
混在しています

このアルバムを買った高校生の頃は、Lady SunshineやSummer Focusが好きで
わぁ、夏だとはしゃいで、(学校に行かなくて済むのが一番うれしかった)
大人の恋の歌だなぁなんて思っていました。
恋する季節も通り過ぎた今は、一番最後のAffectionという曲が一番のお気に入りで、
そろそろ、夜薄い毛布を出そうかな?と感じた頃、このB面の最後の曲を聴き終えたら、
来年の夏またA面から聴けるようにそこで、カセットケースに仕舞い込みます。

夏真っ盛りより、夏休みも終わりね、もう麦茶も作らなくていいかな
という頃に聴きたくなって、その頃に似合います。
実際はまだ残暑で暑いし、麦茶も飲んでいても、風が違うのです。

人生の中のどの夏も一度きりの夏ですけれど、いくつかの特別だった夏を思いながら
耳を傾けるのです。
それは、自分だけでなく、誰かの特別な夏であったりもするわけです。



四年後のわたし/スマップ解散やオリンピックのこと

2016年08月26日 14時51分25秒 | わたしの思い
オリンピックも終わりました。
スマップは解散することになったとのこと・・・。

何事も始まれば終わります。永遠はありませんね。
若い頃は、それでもランボー並みに永遠を探したものです。
(念のためにシルベスター・スタローンじゃないです、Arthur Rimbaud)

こんな年になるとはじめから終わりを見ているっていうのでしょうか
あきらめでもなく、それが自然なのだと。
スマップは続けられなくなったのでしょうね。自然には。
続けることが不自然になったのでしょうね。
大ファンとかではないけれど、日曜日の夕方にサザエさんがあったり、四年に一度、
オリンピックがあったり、年末に紅白歌合戦があったりと、日本にはスマップというアイドルグループが
存在することが、当然で、ある意味絶対で、それが自然なことでした。
そう、あたりまえのことでした。だからこそ、その反対語を言いたいです。
いままでありがとう、とても楽しかった・・・。これから各々伸びやかに活動してください。
でも、年内いっぱい引きずっていくのはやりづらいでしょうね。

オリンピックはねえ、時差がいけない。
結果を知って観るのはねえ。
すると、寝不足や生活が乱れてしまって。

こころに残った点を思いつくままに。

大好きな吉田沙保里さんのしょっぱい銀メダル。
銅メダルは負けから取り返すメダルという感じですが、
銀メダルは負けて取るメダルなのだと強く感じました。
彼女はいつも伸びやかで、たくさん努力のできる本当に素敵なひとだと思って
見ていましたが、敗戦後の涙を見て、重たい重たい荷物を背負って戦っていた
のですね。涙が乾いたらこういうひとはきっと次に歩む道がすぐ足元で光はじめるのでしょう
けど、ちょっとこころと体をやすめていただきたいです。
確かに、決着を着けなければならない勝負ですから、銀メダルは金メダルにはなりません。
でも、彼女のレスラー人生は輝いて見えます。それは努力の賜物ですね。
かなり余談ですが、準決勝、決勝のレフェリーさん別の意味で輝いてました。
リアルなクレオパトラってあんな感じだったのではないかと。

体操男子の白井健三くんのくったくのない、澄み切った瞳に東京オリンピックをはじめて
意識しました。みんな、とうきょう、トーキョーと決まったときから騒いでいましたが、
別に? それが?って感じだったのです。
ああ、そんな未来が待っているのだなあ。
無邪気で素直な感じが、かつての浅田真央ちゃんを思い出させてくれました。
プレッシャーなどに縁なく、伸びやかにオリンピックヤードを歩んで下さい。

さてと、わたしはどんな風に4歳年を取るんでしょう?
本当にただ、ただ年を取り老けていくんでしょうけど、佇まいの美しいひとになる、
ということをつい最近思う機会がありました。
わたしには子供はいないし、年ばかりは一人前にとっていますが、
どう言えばよいのか、嬌羞というとちょっとおかしいですが、恥じらいというか、
とにかく。いい年をして堂々としていなくて、
同じ年頃の人たちは羨ましくもでーんと構えているものですけど、
わたしと言えば、ちょっと幼稚で、自分で言うのもどうかと思いますが、
少女染みた恥ずかしさを引きずっていて、
これは恥じるべき点で、自分のマイナスな一面だと思っていました。

ところが、この夏ふとずーっと昔の同級生に会い、わたしのそんな一側面を
褒めてもらえて、あら、わたしはこれでいいんだと強く思えました。
無理せずにその方が美しく過ごせるそう思えました。

どうやったって老けてはいくでしょう、
なりたくなくてもみっともなくなっていくでしょう。
せめて、佇まい、居住まいは美しくありたいです。4年後は。

ブルーグレイの夜が明けて後の物語 / 小林麻美

2016年08月08日 15時24分12秒 | 本・漫画
毎日あまりにも暑いので、買い物に出かけると暫し店内で涼むのです。

先日は本売り場で、一冊の雑誌を手に取りました。
昔は雑誌をよく買いました。まだ流行とかに支配、左右されていましたから。
今はあまり立ち読みもしないのですが、懐かしい方が表紙だったもので。

雑誌の名前はku:nel。表紙を飾っているのは小林麻美さん。
わたしたちの世代にとっては、あこがれのお姉さんでした。

中学生の頃くブルーグレイの夜明けという本を手に取って以来あこがれの女性です。
メイクしている表紙、ちょっとせつなげな雰囲気の目元が素敵でした。
日東紅茶しか飲んだことのない田舎の中学生にアールグレーティーを教えてくれたのも、
前日から明日着るものを選ぶのではなく、朝の天候や、気温なども考えて余裕を持つことを
教えてくれたのもこの本です。
病気をして髪を切りましたが、長い髪でいることや、ずっと痩身を貫くのも
ここに起因しておりました。

後の、バブル期にはアンニュイ女優などと言われていましたけど、あまり女優としての活動は
そんなにしていなかったと思いますが、わたしはセイコーの腕時計『ティセ』のCMが印象的でした。
当時のこの時計がまた小さく華奢で、彼女の細い腕によく合っていました。
あと、車のCMも。甲斐バンドのフェアリー(完全犯罪)が流れていましたっけ。

彼女を一番有名にしたのは、ガゼボのカバー雨音はショパンの調べ/Gazebo I Like Chopin
だったのではないでしょうか。声も物憂げな歌い方も似合っていました。

大人の女性、雰囲気の素敵な女性、そういうひとになりたいと、指針にしていたひとですが、
突然、引退。
社長さんと結婚。すでに妊娠。ちょっとイメージが瓦解した瞬間でした。

もともと、自分の価値観には満足していたので、あまり人様にあこがれるとかいうことが
少なく、そう考えてみれば、それ以降は自己流に生きている気がします。

60さいを過ぎた小林麻美さんを見て、特別な思いは沸いてきませんでした。
ただ時が流れたのだな…という思いが一番強く。
時代の演出にうまく魅了されてしまっていた若き日の自分を眺めていました。

何かとっくに解けてしまった魔法に、ああそんな魔法にかかっていた時もあった
んだなと改めて思った夕涼みの時間でした。