~きっかけ・道のり~
「整体院ってどんな所だろう?」
何も知らなかった私が整体を学ぶきっかけとなったのは社会人生活で経験した怪我や事故による体の痛みをどうにか治したいという思いでした。
今までも、捻挫や転んで怪我をした経験は山ほどあります。
ですが、このような怪我は日常生活などでありがちなものであり大体の怪我は時間が経過すれば痛みは薄れていきやがては忘れてしまう程のものでした。
幸いにも子供時代では大きな怪我をした経験はありませんでしたので、大人になりいつまで経っても治まらない痛みを抱えて生活する辛さや苦しみを味わうことは私の人生に大きな影響を与えることとなったのです。
今となって思い返してみると、大きな痛みが現れてくるまでに体はたくさんの危険信号を私に知らせてくれていました。
その危険信号を感知していてもどのように対処すれば良いのかが分からず結局のところ
「痛みを放置(いつかは治まるだろう)」
「痛みを誤魔化して生活をする」
という事に繋がっていきました。
その結果…やはり痛みは改善することなく、初めは小さく弱い痛みだったものが徐々に大きく強い痛みとなって私の生活を脅かし始めたのです。
当時の私は20代でしたが、痛みのあまり歩行も困難となった際には杖の購入を考えたほどでした。出掛けた先に車椅子が置いてあると「使用してみようかな?」と考えてみる…
でも、乗った経験がないので使用して良いものか分からない・・・
結果、我慢して歩く…
歩くと言っても痛みで普通に歩くことができなかったので、とてもゆっくりペースでの行動です。何をするにも時間が掛ってしまい、その時間が勿体無いとも感じていました。
痛むのは歩行時だけではなく椅子に座ることや正座姿勢でも痛みがあり・寝ていても痛みが現れるなど、「楽な姿勢などあるのだろうか?」と探しても見つからないほどでした。
痛みの為に体が思うように動かせないとなると、生活は勿論ですが仕事にも大きな影響が出てきます。
すると自分は会社に「迷惑をかけている」という思いと「でも働きたい・働かなければ生活にまで影響が出てくる」という現実、仕事をするためにも
「体の痛みはいつ治まるのか?」
「一生このままなのか?」
「まさかなにかの病気?」
と将来への不安も出てきます。
ですが病院を受診してみると病気は全く無く(ここは安心できました)、異常所見も全く見つからず「異常なし」との診断結果。
病院も何軒回ったのか…
「異常なし」という言葉は一見安心できる言葉でもありますが、原因が目に見える形では無い為
「どこが悪いのか原因が分からない」
「思い込みでは無いのか?」
と他の人からは理解してもらえない痛みでもあるのです。
私と同じような怪我の経験をしたことのある方は理解を示してくれましたが、冷ややかな視線を感じることもありました。きっと、このような経験を体験したのは私だけではないと思います。
仕事では休職も経験しました。
休養をすることで以前ほどの痛みは薄れ、数ヵ月の休職後は体の負担の少なさそうな部署へ異動となり再び仕事をさせていただいていました。
ですが、職場復帰からしばらくして交通事故にあい今度は事故の後遺症に悩まされることとなったのです。
事故となると、体の痛み・負担に加え保険会社とのやり取りもストレスになりました。
たとえストレスに感じていたとしても、必要な事柄をやり取りするので避けては通れません。私も
「早く体調を戻したい・良くしたい」
と通院を続けていたのですが、後遺症というものは…なかなか改善されませんでした。
事故当初に1週間ほどお休みをいただきましたが体調が改善されるには足りず、仕事の関係上長期の休暇は厳しいとのことで通院のため早退などで対応をしていただいていました。
後遺症を抱えながらの仕事の辛さも、私以外にも職場には腰痛などを抱えて働いている方がいるので
「自分だけが大変な訳ではない」
「頑張らないといけない」
という思いも徐々に負担になってきました。
周囲の方の協力のもと私なりに仕事を頑張ってきましたが、
とうとう限界を感じ2度目の休職へと至ったのです。
鴇田先生のプロフィール②につづく