マキノ病院小児科ブログ

小児科からのお知らせです

母乳の点鼻・点耳

2009年12月24日 | 診療
今回は母乳育児の方が対象のお話です。
ミルクの方はごめんなさいね。

生後半年くらいまでの赤ちゃんはめったに風邪をひかないはずですが、
家族が風邪をひいてしまうと、やはりたまにはもらいます。
熱が高かったり、ぐったりしているや、哺乳量が減ったなどは当然すぐ病院ですが、
そうでない風邪症状でちょっと困るのは鼻の症状でしょう。
すぐに鼻づまりで息苦しい、おっぱい・ミルクが飲めない、咳がでる、
なかなか寝れないなどとなってしまいます。

もし母乳で育てているようでしたら、そんな時は母乳をちょっとしぼって、
スポイトなどで赤ちゃんの鼻にポトポト入れてみましょう。
あふれるまで入れてもかまいません。
最後は「ごっくん」しますよ。
血液と同じようなものですから、痛くないですし、
母乳は色々な免疫物質を含みますので、やってみる価値ありです。
母乳点鼻と鼻の吸引だけで結構なんとかなるもんです。

中耳炎にもいいみたいですよ。
ただ、うちの下のチビ(もうすぐ4ヶ月)が耳が臭いのでと、点耳を試したところ、
余計に臭くなりました。。。
耳は耳鼻科で耳垢をきれいにしておいてもらったり、点耳のあとしばらくしてから
よく洗うなどが必要かもしれません。
でもこりずにやったらすっかり皮膚もキレイになったし、臭くなくなりましたよ。
やり方も大事かも?ですね。
耳にたっぷりたらして、スポイトなどでくちゅくちゅ洗う感じにします。
吸い取る、傾けて出すなどして一旦撤収です。
もう一度キレイな母乳をたっぷり注ぎます。
またふき取って終了でしょうか。

鼻づまりがひどいと目やにもでることがありますね。
母乳を目薬かわりにする手もあります。
なんて便利な母乳。

これは自分では試したことがない(上の子でやればよかった)のですが、
アトピーの湿疹に母乳を塗ったら、当院お気に入りのヒルドイドローションよりもいいかも!!
なんて話も聞きました。
おそるべし母乳。

自分的にはずいぶん長い間、母乳点鼻をすすめてきたつもりですが、
外来で説明すると、ほぼ間違いなく、「え!?母乳を?」と少し驚かれてしまいます。

高島市内では産科も小児科でもあまりすすめていないのかな?と思ってます。

あまり母乳を持ち上げるすぎると、「母乳」で逆に疲れてしまっているお母さんも
おられるかもしれませんので、参考までに。

個人的には「母乳」だろうが「ミルク」だろうが「混合」だろうが、
しっかり愛情と共に与えてあげれば、それが赤ちゃんには一番だと思っています。


母乳関連の目次はこちら


生理食塩水での 点鼻・鼻洗い も参考までに。
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