マキノ病院小児科ブログ

小児科からのお知らせです

おしっこ(その4:血尿!?蛋白尿も)

2010年04月17日 | 診療
おしっこが赤い!

まずよくあるのは赤ちゃんのおむつを換えようと思ったら
なにやらオムツがオレンジ~ピンク・赤色っぽいというものです。
これは尿に含まれる尿酸やシュウ酸が結晶になったもので特に何も心配いりません。

おしっこが濃いとやや赤みがかって見えることもありますね。
心配なら顕微鏡で調べて尿に赤血球がたくさん出ているかどうかチェックするだけでOK。

「血尿」は顕微鏡的血尿と肉眼的血尿。
よく保育園や学校の検尿でちょっとだけひっかかるような血尿は蛋白尿も一緒に
認める場合などを除いては定期的に検査して何も変わりなければ特に問題ありません。
「無症候性血尿」と言われるものがほとんどだと思います。
良性家族性無症候性血尿が多いので、家族も一緒に調べることもあります。
病気ではないものの、尿に赤血球が漏れやすい体質ということです。

見た目ではわからなくても赤血球がたくさん出ている場合や、
肉眼的血尿では腎炎や膀胱炎や結石などなど色々調べる必要がありますね。
ちなみに無症候性血尿でも風邪を引くと肉眼的血尿になることもありえます。

ついでに「おしっこに蛋白」。
だいたい検診でひっかかるのは(±)もしくは(+)がほとんどですね。

そして大半が体位性(起立性)の蛋白尿といって、
要するに「動いたらちょっとだけ蛋白が漏れる」だけです。
起きてすぐのおしっこで異常がなくて、
病院に来てからのおしっこで蛋白が少しだけみられると可能性大ですね。
朝一番の尿で少しだけでも蛋白が出て、それが続くようであれば一応の検査も大事かと。

激しい運動や疲労、あるいは風邪でも尿蛋白が陽性になることはあります。
大事なのは熱や痛み、むくみや血圧の上昇など、他の症状を伴っていないかどうかですね。