やまねこマッサージ

ねがうこと、ゆだねること

小説『ふがいない僕は空を見た』

2011-07-15 | art
今年の本屋大賞2位が気になっていた。

1位の東川篤哉『謎解きはディナーの
あとで』は気を惹かなかったけど、
2位『ふがいない僕は空を見た』の
窪美澄はデビュ-作だっていうし。

デビューっていろいろ詰まってて
あらあらしくても原点な感じが好きだから。

それに加え「山本周五郎賞」を受賞したと
聞いたので購入。浅田次郎、重松清等が
選考委員五名の満場一致で受賞し、
「驚くべき力量」「真の才能」
「ただただ圧倒された」「新たな頂点」
って言っている。

売り手のプロと作り手のプロに絶賛の
本書、期待を違わず面白かった。



5つの物語から構成されているんだけど、
それぞれ別の主人公からの視点から物語が
ぐいぐい進む・・なのでちょいと読み返し
たくなったりするのが不思議に楽しい。

生き様も考え方もぼくとは全然違う
主人公達になりきれる楽しさ。
いろいろなことがある彼らを彼らの視線で
没入できる楽しさ。。
だからちょっと彼らを応援しちゃうんだなぁ。

浅田次郎が評した「小説の王道」ぷりが
楽しめる。