いかがお過ごしでしょうか。
私は、昨日少し遅いですがが夏休みを貰って遊んできました。
遊ぶというのも実に疲れますね。
ですが、非常によい休暇でした。
環境ホルモンというものを、皆さん聞いたことがあるかと思います。PCBやDDTと呼ばれる物質のことです。最近、私が勉強したことは、人間の脳には、血液中の物質を脳に通さない関所のような役割をする血液脳関門と呼ばれるものがあるそうです。しかし、胎児は、この血液脳関門が未発達のため、先の環境ホルモンが母親を通じて脳に行き渡ってしまう危険性があるそうです。その結果、甲状腺ホルモンの発現が抑制され、それがADHD(注意欠陥多動性障害)の原因になっている可能性があるそうです。他にも地球温暖化のメカニズムなど、そういった情報は他にもたくさんあるでしょう。
怖いですね!ということも、予防的側面から早く対策をうってほしいということも言いたいのですが、ちょっと視点を変えてみます。日本の研究者は、一つの問題に非常に特化していらっしゃる方が多いことは以前に書きました。それには良い面もあると思いますが、自分の研究テーマに関することで知らないことはないが、それ以外のことになると「知りません」「分かりません」「タッチしません」という研究者が多いようです。「縦割りアカデミズム」とでも呼びましょう。
ここで重要なことは、縦割りアカデミズム的な研究者が多いために、私のような素人は、その研究者から発せられる情報を同じように縦割り的な情報としてバラバラに享受するということです。つまり、地球温暖化、オゾン層の破壊、酸性雨、海洋汚染、有害物質の越境移動、熱帯雨林の減少、野生生物種の減少、砂漠化、開発途上国の公害問題、などの現象がバラバラに起こっているような印象もってしまいます。
そして、それぞれに対して、自治体はどうするのか、企業はどうするのか、一般消費者はどうするのか、という話になってしまいがちです。よほど意識しない限り、繰り返して専門家の個別な話を繰り返して聞くことになるので、「何かできることから一つずつ対応していけばよい」と思い込んでしまいがちだということです。
しかし、環境問題というものは、本質的には人間活動の拡大に伴う「資源の利用形態」と「人口の圧力」が主な原因です。実際的には、先進国、発展途上国を問わず、「現行の社会システム」とその社会システムの下に構築された「拡大し続ける産業経済システム」が原因です。これは、ちょっと難しいですね。今、小澤先生の本を読んで、勉強しながら書いていて少し頭が痛くなったので、もう少し自分なりに、やさしく書いてみます。
たとえば、永田町の議員さん達がみんなノーネクタイにして、クーラーの設定温度を例年より上げたとします。それによって、永田町一帯でクーラーを動かす電気の量は少なくなるわけです。他にも、打ち水をして、ある街の温度をさげることでその一帯が涼しくなってクーラーなしに過ごせるようになるために電気の使用量が減るわけです。
しかし、ここでよく考えてみましょう。非常に重要なことなのですが、永田町の議員の方達がノーネクタイにして電気の使用量を下げたとしても、電力会社はいつもと変わらず電気を作り続けています。打ち水をしても、電力会社はいつもと変わらず電気を作り続けています。しかも、その量は、毎年毎年の経済発展に伴って増えています。それを、バックアップしているのは、「経済拡大路線」という政府の方針です。
・・・・とすると、この電力会社が毎年毎年、地球温暖化の原因であるとされる二酸化炭素を燃焼させて電気の生産量を増やしているのであれば、あまり認めたくないのですが、以上のような活動はほとんど二酸化炭素の削減効果はないことになります。故に、京都議定書以降、日本の二酸化炭素の排出量は減るどころか増加しているのではないのでしょうか。
今まで、何回かシンポジウムの勉強会を開いています。半月ほど前も、小澤先生と岡野先生と事務のスタッフで泊りがけで、今回のシンポジウムに際しての勉強会を行った(大井先生は事情により残念ながら不参加でした。)のですが、長年、環境に配慮した活動をなされてきた方もいらっしゃったので、この点がもっとも議論が白熱しました。最終的にはこの論点に関して、問題意識の共有化はできたと思います。私もこのことをはじめて認識した時に、非常にショッキングでした。
それでは、どうするかというと、政府の方針を経済の「拡大」から「適正」に変えて、電気の生産量の上限を定めた上で、先のような活動をすることになりましょうか。そういった活動には非常に大きな効果が期待されるでしょう。
そして、それが真に「持続可能な社会」であると思います。今回のシンポジウムもこの立場です。
是非、日々の小さな行動をさらに活かしていけるように、持続可能な社会というものがどういうものか、一緒に考えていきたいと思います。
それでは今日はこの辺で失礼致します。
いつもクリックありがとうございます。
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私は、昨日少し遅いですがが夏休みを貰って遊んできました。
遊ぶというのも実に疲れますね。
ですが、非常によい休暇でした。
環境ホルモンというものを、皆さん聞いたことがあるかと思います。PCBやDDTと呼ばれる物質のことです。最近、私が勉強したことは、人間の脳には、血液中の物質を脳に通さない関所のような役割をする血液脳関門と呼ばれるものがあるそうです。しかし、胎児は、この血液脳関門が未発達のため、先の環境ホルモンが母親を通じて脳に行き渡ってしまう危険性があるそうです。その結果、甲状腺ホルモンの発現が抑制され、それがADHD(注意欠陥多動性障害)の原因になっている可能性があるそうです。他にも地球温暖化のメカニズムなど、そういった情報は他にもたくさんあるでしょう。
怖いですね!ということも、予防的側面から早く対策をうってほしいということも言いたいのですが、ちょっと視点を変えてみます。日本の研究者は、一つの問題に非常に特化していらっしゃる方が多いことは以前に書きました。それには良い面もあると思いますが、自分の研究テーマに関することで知らないことはないが、それ以外のことになると「知りません」「分かりません」「タッチしません」という研究者が多いようです。「縦割りアカデミズム」とでも呼びましょう。
ここで重要なことは、縦割りアカデミズム的な研究者が多いために、私のような素人は、その研究者から発せられる情報を同じように縦割り的な情報としてバラバラに享受するということです。つまり、地球温暖化、オゾン層の破壊、酸性雨、海洋汚染、有害物質の越境移動、熱帯雨林の減少、野生生物種の減少、砂漠化、開発途上国の公害問題、などの現象がバラバラに起こっているような印象もってしまいます。
そして、それぞれに対して、自治体はどうするのか、企業はどうするのか、一般消費者はどうするのか、という話になってしまいがちです。よほど意識しない限り、繰り返して専門家の個別な話を繰り返して聞くことになるので、「何かできることから一つずつ対応していけばよい」と思い込んでしまいがちだということです。
しかし、環境問題というものは、本質的には人間活動の拡大に伴う「資源の利用形態」と「人口の圧力」が主な原因です。実際的には、先進国、発展途上国を問わず、「現行の社会システム」とその社会システムの下に構築された「拡大し続ける産業経済システム」が原因です。これは、ちょっと難しいですね。今、小澤先生の本を読んで、勉強しながら書いていて少し頭が痛くなったので、もう少し自分なりに、やさしく書いてみます。
たとえば、永田町の議員さん達がみんなノーネクタイにして、クーラーの設定温度を例年より上げたとします。それによって、永田町一帯でクーラーを動かす電気の量は少なくなるわけです。他にも、打ち水をして、ある街の温度をさげることでその一帯が涼しくなってクーラーなしに過ごせるようになるために電気の使用量が減るわけです。
しかし、ここでよく考えてみましょう。非常に重要なことなのですが、永田町の議員の方達がノーネクタイにして電気の使用量を下げたとしても、電力会社はいつもと変わらず電気を作り続けています。打ち水をしても、電力会社はいつもと変わらず電気を作り続けています。しかも、その量は、毎年毎年の経済発展に伴って増えています。それを、バックアップしているのは、「経済拡大路線」という政府の方針です。
・・・・とすると、この電力会社が毎年毎年、地球温暖化の原因であるとされる二酸化炭素を燃焼させて電気の生産量を増やしているのであれば、あまり認めたくないのですが、以上のような活動はほとんど二酸化炭素の削減効果はないことになります。故に、京都議定書以降、日本の二酸化炭素の排出量は減るどころか増加しているのではないのでしょうか。
今まで、何回かシンポジウムの勉強会を開いています。半月ほど前も、小澤先生と岡野先生と事務のスタッフで泊りがけで、今回のシンポジウムに際しての勉強会を行った(大井先生は事情により残念ながら不参加でした。)のですが、長年、環境に配慮した活動をなされてきた方もいらっしゃったので、この点がもっとも議論が白熱しました。最終的にはこの論点に関して、問題意識の共有化はできたと思います。私もこのことをはじめて認識した時に、非常にショッキングでした。
それでは、どうするかというと、政府の方針を経済の「拡大」から「適正」に変えて、電気の生産量の上限を定めた上で、先のような活動をすることになりましょうか。そういった活動には非常に大きな効果が期待されるでしょう。
そして、それが真に「持続可能な社会」であると思います。今回のシンポジウムもこの立場です。
是非、日々の小さな行動をさらに活かしていけるように、持続可能な社会というものがどういうものか、一緒に考えていきたいと思います。
それでは今日はこの辺で失礼致します。
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