持続可能な国づくりを考える会

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価値観の違い

2006年09月27日 | 福祉
 シンポジウム参加者募集を開始しました。こちらです!

 趣意書はこちらです!

 こんにちは。事務局尾崎です。
 
 昨日は、電車の中より外の気温の方が低いことにびっくりしました。
 風邪をひかないようにお気をつけください。

 
 私は神奈川県で育ちまして、今も神奈川県に住んでおります。神奈川県民のおそらくほとんどの方は、東海道線を交通の手段として使ったことがあるかと思います。最近は、この東海道線は、ほとんどすべて新型車両になりました。独特の濃いオレンジと深い緑の電車を見ることはほとんどなくなりました。あの独特のデザインの車両は、高度経済成長を支えてきた感じがしました。

 日本は戦後、非常に貧しかったわけですが、わずか数十年の間で「経済大国」になりました。同じころ実はスウェーデンもヨーロッパの中で最も貧しかったようですが、経済的には大きく成功し、なおかつ「福祉大国」になりました。1993年のGDPの順位はスウェーデンが3位、日本が4位になっております。両者とも経済的な面では、成功したと言ってよいでしょう。

 しかし、その両者の原動力には、興味深い違いがあると思います。まず、スウェーデンは国民を不安から解放するために安心、安全、安定などを求めて経済発展を進め、福祉・生活大国を作ったのに対して、日本は不安の解消よりも、利便性と効率性を求めて経済大国を作りました。

 以下のように言うこともできると思います。スウェーデンは「安心・安全・安定・信頼」が価値観の基準になっており、国の政策を決める上で一つの指標になっているように思います。この良い例は、スウェーデンは12基の原子炉を2010年までに廃止すると決議したことです。
 
 それに対して、日本は「利便性・効率性・経済的な成長と競争」が価値観の基準としているように思います。地上波デジタルへの完全移行はその良い例でしょう。今までのテレビが使い物にならなくなることによってそれが大量のゴミとなる可能性があり、それは環境負荷になり、やがては人体への負荷になるという発想はどうもないようです。

 以前、家電リサイクル法に関する両国の違いについて触れました。つまり、スウェーデンではリサイクル料金を購入前に払います。日本は、リサイクル料金は後に払います。

 捨てる時にお金がかかるとなれば不法投棄が増えて、それが環境に負荷を与えて、人体負荷となって安定・安心を脅かすという価値観では、リサイクル料金は購入時に払った方が良いということになるでしょう。
 
 しかし、経済的な成長と競争・利便性・効率性を求める価値観では、リサイクル料金を購入前に払うようにすれば、製品の価格が高くなり購買意欲が下がると考えてしまうのではないでしょうか。

 この価値観の違いをみると、スウェーデンが「予防志向の国」で、「日本が治療志向の国」であることの理由も分かるような気がします。

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