持続可能な国づくりを考える会

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誰が電気を作っているのか?

2006年09月20日 | 経済
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 皆様、連休はいかがお過ごしでしたでしょうか。
 事務局の尾崎でございます。
 

 私は、横浜の山下公園に行ってきました。そこでたまたま新潟出身の大道芸人さんのショーが行われていました。たくさんの人だかりができているだけあってなかなかおもしろかったです。その芸人さんはショーを盛り上げるためにステレオで効果音や音楽を鳴らしたり、空が暗くなってくるとライトをつけていました。それらの電気は、お祭りの時に屋台で使われる発電機でまかなわれていました。



 私はその発電機の詳しいことは知らないのですが、おそらく、あの発電機は化石燃料を燃やしてエネルギーに変えているのだろうと思います。そして、発電機の稼動中はおそらく一定の電気が作られているのでしょう。そうなると、その過程で二酸化炭素も排出されていることになるでしょう。その大道芸人のお兄さんのショーを見ながら、彼があの場でいわゆるエコロジー活動をするには何をしたら良いのか考えてみました。皆様も、いくつか思いつくかと思います。


 まず、ショーの中で、効果音や音楽を流さないところでは、ステレオの電源を切ったらどうかと考えました。次に、電球ももう少し省エネ率の高そうなものの使用を考えました。


 ・・・・しかし、いくらステレオの電源をこまめに切ったり、省エネ率の高い電球を使ったりしても、発電機はそれにかまわず電気を作っていることにすぐに気がつきました。つまり、あの大道芸人さんがあの場でエコロジ-運動をするには、発電機によって作られる電気の量を減らさないといけないわけです。


 このことを日常生活に置き換えて考えてみます。私はつい最近まで、省エネ製品を買ったり、こまめに電源のコンセントを抜いたりすれば、二酸化炭素は減るものだと思っていました。よくよく考えてみると、それに構わず電力会社がいつもと変わらずに電気を作り続けているのであれば、残念ながら私のささやかなエコロジー運動の意味はなくなってしまうのではないでしょうか。



 私だけでなくこの文章をお読み頂いている皆様の多くは、個人で所有している発電機による電気でPCを動かしインターネットに接続してここまで来られているわけではなく、電力会社が作っている電気によってここまで来られているのだと思いますが、いかがでしょうか。

 そうだとすると、先の大道芸人のお兄さんが使っていた発電機で作られる電気の量を減らさないと二酸化炭素の排出量が減らないことと同じように、電力会社が排出する二酸化炭素の排出量を減らす必要があるのではないのでしょうか。


 京都議定書以降、多くの方の奮闘にも関わらず日本の二酸化炭素の排出量は増えています。その理由は、おそらくここにあるのかもしれません。つまり、エコロジカルな運動が大きく展開する一方で、電力会社が作ってわれわれに供給する電気の量が増えている、ということです。


 
 このように書くと電力会社だけが悪いように聞こえるかもしれませんが、そうでもないようです。なぜなら、エネルギー消費は、経済の拡大と密接に関わっているからです。故に、経済拡大路線が環境負荷を高めていると言ってもよいと思います。つまり、この経済の「拡大路線」を環境問題に十分考慮した上で、「適正路線」に変更することが今後非常に重要になるかと思います。これは「縮小」でなくて、「適正」であることにご注意ください。この路線をスウェーデンは歩んでいるようです。そして、どうやら成功しているようです。



 こう考えると、環境問題は理系の人に頑張ってもらう問題、つまり、自然科学的な問題でもあるのですが、これはむしろ、「経済、社会、政治、心理」などの文系の問題、つまり、社会科学の問題になってくるかと思います。

 

 
 それでは、失礼致します。

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