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2-0が怖いのではない、お前達の勘違いが怖い

日記

2020-10-11 19:27:09 | 日記

Jリーグ各チームの戦略・戦術は、大きく分けて3つに分類できると思う。

 

①ポジショナルプレー:C大阪、横浜FM、鹿島、大分、神戸、横浜FC、清水

②和式サッカー 質で叩く系:川崎F、FC東京、G大阪、名古屋、広島、柏、浦和、(札幌)

③部活サッカー 敵より走る系:鳥栖、湘南、(仙台)

 

①のポジショナルプレーは欧州から輸入された、選手の配置を大事にする新しい戦術で、これまでの結果を見るとこの戦術を用いるチームの勝率が高い。ただし、これをやるには選手の質が問われるようで、一時期カレーラス監督の下でポジショナルプレー導入に取り組んだ鳥栖は「うちの選手の個人技術だと厳しい(たかひで先生)」ということで早めに見切りをつけ元の部活サッカーに戻した。

 

確かにポジショナルプレー導入直後の横浜FMは成績を落としていたし、モンバエルツは日本を去り際に「天野、扇原のほかにあと一人質の高い選手がほしかった」と言っていたので、選手の質も不可欠なこの戦術の定着はなかなか難しい。鹿島が今年から取り組みだしたけどもあの鹿島ですら導入に失敗しそうな状況に陥った。実はいまでも戦術完成度は低く、単に土居と3人のブラジル人のおかげで勝っているだけという可能性もある。清水も足技とインテリジェンスに長けた選手が揃っていると思っていたが、ここまでは成績が出ずに厳しい。

 

フペロ監督を招聘しジュビロ磐田も昨年からこの戦術導入に取り組んできたが、先日監督を解任し、ポジショナルプレー導入を断念した。

 

2002年のジュビロ磐田はこれまでの歴代チームの中で一番強かったといわれているが、チーム・OB・地域(←これら全部含めて組織という言葉を使う)がその成功体験にいまだに縛られて、新しいことをやることができなかったのだと思う。ポジショナルプレーは選手の自由なプレーの発露の多くを制限するので、クラブのレジェンドである名波選手に代表されるような、個人のアイデアで戦局を切り開くというスタンスは推奨されない。磐田は組織の文化としてこれを飲み込むことができず、ポジショナルプレーが浸透しなかった。

 

これって、太平洋戦争初期はゼロ戦のパイロットの練度が高かったから快進撃を続けられたが、彼らが撃墜された後は負け続けてしまった、というのに似ている。過去の成功体験に縛られず、今の現実を過不足無く把握し、いかに次の具体的な一手を進めるかが組織には必要と思う。ガンバから遠藤呼んで名波の再来だウェーイとやってる場合ではない。ホジッチを切った日本代表と同様、ポジショナルプレーの線をぶちっと切った磐田は今後の進路が厳しいだろう。

 

組織のみならず、個人の成長でも、過去の成功体験に縛られて新しいことに踏み出せないのはよろしくない。こうべを低くして地に足のついたあゆみを続けたい。

 

②の和式サッカーは、川崎フロンターレが独特の進化を遂げて面白いことになっている。なにも欧州の最新戦術①を取り入れなくても選手の質が高ければポゼッションしまくって戦えるぜというのを目の前で見せてくれている。風間前監督の功績も大だろうが、揃えた選手の質が半端ないのでロティーナC大阪が全力でポジショなってきても家長と三笘で蹴散らしてしまっている。川崎を止めるには軽トラで突っ込むしかないと言う人がいるくらいに。

 

川崎くらい突き抜けると良いが、いまいち戦術ポリシーが見えないFC東京、G大阪、広島は選手の質的優位に立てる相手には順当に勝てるが、それ以外にはコロッと負けてしまうなどなんだかよくわからないし狙いが見えないので見ていて面白くない。

 

③の部活サッカーはとにかく相手に走り勝つ。最近のベルマーレはいい意味でも悪い意味でもそこにとらわれていないので選手の走行距離が減っているが、勝ち星も減っている。とはいえ、いまさらかつての3-4-2-1 J2フォーメーションに戻してもズタボロになる選手層なので後戻りできない。現有戦力で、ルールを守った戦いをして、浮嶋監督はよく頑張っていると思うので、ポストプレーがまともにできるフォワードが一人入れば中盤が息ができて大分よくなると思うから坂本さん仕事してくれって感じ。


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