アマプラで役所広司主演のPERFECT DAYSを観た。ドイツ人監督が撮影した小津安二郎的なにも事件が起こらない映画。
やたらと評価が高いので斜に構えた私は山岡さん的なイキりをしたくなってしまいますが、、
縁もゆかりもない住宅地の路地を歩きそこで起こっていたであろう日常を想像しながら佇むのが好きな私は、この映画で描かれている日常が、私が好んで歩く路地の家々の「内側」であるように感じ、目が離せなかった。
特に、役所広司が二階の自室で白黒の写真を選別しようとしたが疲れてやめて畳んであった布団に寝っ転がる場面、画面の右側には窓の外の路地が見えており、ああ、ここの路地を歩いたとき長屋の内側からはこのように道が見えるのだなと。
役所広司が白黒の写真を選別する理由や背景は映画の中で全く説明がなされないのだけど、そんな説明なしの現実がそこかしこの路地の長屋の内側に在る情緒。
自室で淡々と文庫本を読む姿もよい。また神社のベンチで木漏れ日の下で昼飯を食べる姿も佇みに似てよかった。それこそ通常の資本主義の世界ではない、異成長の世界はこういうものかもしれない。
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