おぢのニセコ山暮らし

山暮らしと世間のあれこれを書き綴ります

淘汰される「ビールもどき」のバッタもの

2021年12月17日 | Weblog

午前6時を回っております。

ただいまの気温はマイナス3度で、ちらちら雪が降り出した。

穏やかな朝ですが、予報によるとこれから吹雪くそうだ。

きょう日中の最高気温は零度、いよいよ本格的な冬の訪れです。

ところで、

「発泡酒」とか「第三のビール」とか、怪しい飲み物が続々登場してきた時期がある。

最近はそのCMもだんだん減ってきた。

テレビで「切れ味がいい」とか「のど越しがいい」とか有名タレントさんが目一杯の笑顔で飲んだ。

なんのことはない「切れ味がいい」のはのど越しが悪かったり、のど越しがいいのは「切れ味が悪かったり」

発泡酒はというと、麦芽が50%未満しか入ってないビールのバッタもん。

さらに第三のビールに至っては、この発泡酒に麦由来のスピリッツを加えたというから、焼酎みたいなもんを混ぜたもの。

そもそも発泡酒も第三のビールも、怪しいにもほどがあるのだ。

自称「グルメ」が、発泡酒ばかり呑んでどうなのよ? と思ったことも…

もっとも各ビールメーカーにとって、これは苦肉の策だった。

まっとうなビールは、不景気と人口減少、若者の酒離れでさっぱり売れなくなった。

加えてビールの税金がめっぽう高いので、これをなんとかしようと苦肉の策で開発したのが、これらバッタもんだった。

なんで発泡酒と第三のビールの税金が安いかというと、ニッポン国には「麦芽の量で税金が決まる」という奇妙な法律が2018年まであったから。

ドイツには「ビール純粋令」という法律がある。

「ビールは麦芽、ホップ、水、酵母のみを原料とする」そうだ。

翻って、我がニッポン国では、ちゃんとしたビールと思って飲んできたものでさえ「コメ」などが使われていてかなりルーズ。

おぢも呑むアサヒスーパードライ、サッポロビール黒ラベル、キリンラガービールは「コメとコーン、スターチ」も使っている。

ドイツ人からみたら、不正な飲み物にでもなるのか?

ですが「キリン一番搾り」「サントリープレミアムモルツ」「サッポロエビス」は麦芽100%という至極まっとうなビールだ。

おぢは、一番搾りとプレモルが好きでよく呑む。

夏のジンギスカンやバーベキューは、スーパードライもいいけどね。

そんなこんな、消費の減少と税金対策でビール会社は発泡酒や第三のビールを開発したけど、これでは税金を徴収する財務省が面白くない。

よって、去年10月に酒税法改正の第1弾が実施された。

次は2023年と2026年で、徐々にビールの税金は安くなり、バッタもんの税金は上がっていく方向だ。

段々ちゃんとしたビールが安く呑めるようになりそうだ。

したがって、最近はまっとうな新製品のビールが次々登場してきた。

一方、発泡酒や第三のビールのCMは姿を消してきた。

スーパーやコンビニでも、発泡酒や第三のビールに代わって、ビールが目立つ位置に配置されるようになった。

ついでながら、ビールと日本酒は、常温では保存ができません。

常温だと、半年もすれば、ビールも日本酒も、もはやビールでも日本酒でもないゲロゲロな飲み物になる。

以前、1年前に醸造した純米吟醸酒をいただいたことがある。

悪いけど、呑まずに台所のシンクにソッコー流して捨てた。

製造から1年経った常温の吟醸酒がもはや日本酒ではないことを知っていたなら腹も立つし、知らんかったらそれもどうなのよ、と思ったね。

話は変わりますが、ご当地コンビニ、セイコーマートで売っている「パームビール」が旨い。

このビール、発泡酒並みに値段は安いけど、ちゃんとした本場ベルギーのビールだ。

ビール好きの北海道民にチョーお勧めです。