おぢのニセコ山暮らし

山暮らしと世間のあれこれを書き綴ります

ニッポンの電気

2014年06月10日 | Weblog

 

午前6時半の気温はプラス17度。どんより曇り空でござる。

写真はきのう届いたトラック1台分の「追い上げ材」、税込み19440円じゃ。

ひと冬分に少し足りない量ですが、これから切って、割って、積んで、2年後の冬にこの薪で暖を取ることになります。

今年は一見して、かなり良質な薪ばかりでござる。

とはいえ、お安いモノゆえ、相変わらず太くて、硬くて、手ごわいのでござる。

おぢもその昔、太くて硬いことがありました。いまは見る影もございません、シクシク、、、

作業は、この先薪小屋に積んであるこの冬用の薪を取り込んでから。

ほかに家の裏側の塗装も残っております。

煙突も、掃除とメンテナンスはいまだ手付かず状態でござる。

あれやこれや、しなけりゃならんことは山ほどあるのですが、体調がイマイチ。

今朝もハニさーんが目覚めたことに気がついて、ようやくおぢも目覚めました。

スカッと起床できないってことですので、幾分体調がよろしくない。

起床してしまうと、何ごともなかったように体は動いてますけど、どこか疲れやすいような。

いま気が付きましたが、声がかれておる。

風邪でしょうか?

さて、

NHKニュースが、福島第一原発2号機の水位が想定の半分、30センチしかないと伝えておる。

おととし内視鏡を使った調査から考えられた水位が60センチだったけど、いまは30センチだそうな。

内部の温度は35度前後というから核燃料は冷えておるらしい。

NHKニュースは、「この水位とほぼ同じ高さに、『ベント管』と呼ばれる大きな配管があり、水はこの『ベント管』から、その先にある『圧力抑制室』というドーナツ状の設備に流れて行き、この圧力抑制室のどこかにある損傷箇所から建屋の地下などに流出しているとみている」と伝えておる。

今後東電は、この穴をまずは発見して、これを塞ぎ、格納容器に水を満たし、それから核燃料を取り出すという。

簡単に穴を塞ぐとか言ってますけど、人の行くことのできないところにロボットが行って、穴を発見し、それを埋めて、格納容器に水を満たし、融け落ちた核燃料を取り出すのだ。

まずは作業するロボットの開発が始まっておるらしいけど、どう考えても気の遠くなるような、困難な作業でござる。

こんな困難な空前絶後の大事業、50~100年で解決ができるのか?

その一方、自宅に帰りたい人、帰ることを諦めた人など、福島県を出てしまった人はいまも15万人いる。

ニッポン国内で故郷を追われた国民が、ジプシーのように流浪の民と化しておるのです。

なのに、世間には「そろそろ原発を動かしてはどうか!?」といった声がある。

しかし、物事は冷静に、しかも「最悪の事態を想定」しながら考えないことには、どもこもならん。

一旦原発で事故が起きれば、数十万の人が流浪の民と化し、事故の収束には50~100年近くもかかるやもしれませんと上述した。

そして、西ヨーロッパのように地震の少ない地域ならいざ知らず、地震活発期に入っておって、しかも世界に例のない4つのプレートが入り組んだ我がニッポン国で、大地震に伴って「原発事故が起きる可能性はない」、などと言えるはずがない。

地震学者はその危険をしっかり指摘しております。

そして、もう一度この国で原発事故が起きれば、この国は滅びます。

なのに活断層の上や活断層のそばにある原発は、この国では枚挙にいとまがない。

さらに、太平洋側を中心に3連動地震など大地震が発生する可能性はドンドコ高まっておる。

富士山の噴火だって時間の問題じゃ。

加えて、原発は使用済みの燃料を捨てることも、処理することもできておらん。いまも昔も延々と「トイレのない欠陥マンション」状態なのだ。

おまけに利用者であるニッポン国民が、アメリカの2倍の高額電気代を支払うのは、電気事業が「地域独占」だからにほかならん。

社会主義ではないのだから、ちゃんと競合する会社がいくつもできて、競争できるシステムにしていただきたい。

おかげで電気をどこかから買うか、どんな会社から買うか、この国の国民には選択権がない。

そんなバカな話がありますかね。

ビールだって、冷蔵庫だって、色々あるのを選択するからいい。

電気も買いたい電気と、買いたくない電気があるわけで、選択ってもんをさせてくださいな。

もし泊原発が再稼動したなら、我が家はいまの2倍の電気代を支払っても、原発以外のシステムで発電した電気を選択したい。

いまは選択肢のない、北朝鮮のような国なのです。

そして何度も書きましたけど、原発は総括原価方式という、経費が増えれば増えるほど、電力会社が儲かる特異なシステムに成り立っておる。

電力会社に出入りする清掃会社から建設会社に至るまで、2割は高い金額で仕事を受注しておる。

出入りする業者にとっても、電力会社にとっても、まことにありがたいのが総括原価方式だ。

原発の再稼動を願う人の多くはこの「出入り業者」。2割も儲けが多いのだから当然でござる。

この2割多い儲けの4%は電力会社の関連会社に集められ、「合法的な裏ガネ」として政界対策、マスコミ対策に使われる。

そして国民はというと、世界的にも割高な電気料金の支払いを余儀なくされる。

原発の止まったいま、電力会社の経営は、おかげでアップアップでござる。

だから値上げするというから、あまりに安易。

アメリカのように、電力会社も経営が悪ければ、ちゃんと破たん処理するのがよろしい。

電力会社が破たんしたら、電気が止まるからヤバイと喧伝する、どこぞの回し者が世間にはいる。

おバカなことを言ってはいけません。

経営破たんした日本航空の飛行機は、止まりましたかね? いまはしっかり経営も安定したではないですか。

電力会社も一度破たんさせて、発送電を分離し、効率的にし、業界に新規参入を認めてから、再生させればよいのです。

さすれば、電力業界は効率化し、値段も当然のことながら下がる。

エネルギー政策の大転換、イノベーションによって、世界に先駆けて新たなエネルギーの開発も進むでしょう。

原発依存体質からの脱却だって可能です。

こうしてみると、いまニッポンは、原発があるおかげで、摩訶不思議なシステムになっておるのではないかね。

最悪の事態を想定したならば、3連動の大地震で、複数の地域の原発が、一度に事故を起こす可能性も小さくない。

国を滅ぼしかねない原発を再稼動する場合ではないと思いますけど、どうよそのあたり???