読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

一作作家

2009-04-15 14:18:03 | 読書

一作作家と言う語を始めて聞いた。たった一つのヒット曲で芸能界から忘れ去られてしまう歌手が居るようにただ一つの作品だけで話題となるがその後は作品が出ない作家の事を言うらしい。杉本苑子も「孤愁の岸」と言う江戸期の木曾三川の難攻土木工事を描いた作品で直木賞を受賞した後、三、四年はどこの出版社からも小説原稿の依頼は無かったそうだ。直木賞さえ受賞すれば後は執筆依頼など断るくらい来るものと思っていたからこの話を杉本苑子著「春風秋雨」で読んで不思議に思った。この本のもう少し後の方にも出てくるが直木賞、芥川賞と言えば杉本氏の頃は新人賞であったのに今は金メダルでも取ったように騒がれる為、直木賞さえ取れば作家は安泰などと私は誤解したらしい。直木賞も芥川賞も新人賞だったのだ。


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