久能山や東照宮には家康が祀られているものとばかり思っていた。勝海舟が「氷川清話」の中で言っている事に驚いた。
曰く、「久能山だとか、日光だとかいうものを、世の中の人は、ただ単に徳川氏の祖廟とばかり思っているだろうが、あれはけっしてそうではない。あそこには、ちゃんと信長、秀吉、家康の三人の霊を合祀してあるのだ。一方では天下に厳命をくだして、豊国の廟を壊したかと思えば、他の一方には、またこんなに深く意を用いたところが有る。これで織田、豊臣の遺臣らも、自然に心を徳川に寄せてきたものだ。この辺の深味は、とても当世の政治家にはわからない。」と。
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