秀吉が朝鮮に出兵したとき日本の武将の中に朝鮮側に投降した者が少なからず有った。その中に沙也可と言う武将がいた。朝鮮ではそのような者を降倭と呼んだが沙也可はおそらく沙也門(サエモン)で対馬の島民あろうと司馬遼太郎が書いている。その子孫の金在徳氏と言う人が居る。愛知県春日井市の森さんと言う人がこの金氏を司馬遼太郎が「本の内容を盛り上げるための架空の人物」だと思っていたそうである。実際に森さんは韓国へ行き、金在徳氏の一族と会って沙也可の子孫が実在することを確かめる事が出来たそうである。
それにしても森さんは何故、金在徳氏を架空の人物だと思ったのだろう。「街道をゆく」は小説ではない。私は随筆だと思うが司馬遼太郎は自分には随筆は書けないと言っているしドナルド・キーン氏と対談するときも「文学のはなしをしないのなら」と言う条件で対談している。何れにせよ、ここに架空の人物を登場させる理由は無いと思う。「竜馬がゆく」は小説であり、この作品には架空の人物が登場するが。
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