読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

震災後も世界では原発の建設が進行中

2012-04-17 09:55:38 | 新聞
wsj日本版から
「フクシマ」の大惨事は原子力発電の世界的な広がりにブレーキをかけたかに見えた。
だが、あれから1年、飽くことのない電力消費を続ける発展途上国は原発建設を
フルスピードで進めている。

 世界原子力協会(WNA)によると、現在、世界では60基の原子力発電所が建設中であり、
計画中もしくは発注済みのものは163基余りを数える。
この数字は、福島の事故の前月と比べ、ほとんど変化していない。
当時は62基が建設中で、156基が計画中もしくは発注済みだった。

 1986年のソ連チェルノブイリ原発事故以来、最悪の事故となった福島原発の炉心溶解(メルトダウン)は
原子力産業の拡大に待ったをかけたーー。それが一般的な認識だった。
しかし、上記の数字はそれに疑問符を付ける
。日本と欧州の数カ国が原発の廃炉もしくは停止を準備しているものの、
発展途上国では依然として原発建設の行進が続く。

 ロシア国営原子力企業ロスアトムの広報担当、セルゲイ・ノビコフ氏は
「福島の事故後に取り消された発注は1件もない」と述べた。
同社の国際受注数は2011年末で、1年前の11基から21基に増えた。

 原子力の需要増は、アルミやガラスといった電力消費の多い産業を中心に構築された、
中国やベトナムなど新興国の急速な工業化を背景とするものだ。
韓国など、経済が拡大してもなお加速中の国々でも、風呂の自動給湯システムから
タブレット型端末まで電力消費が増え続けるなかで、原子力が生活水準を押し上げている。