読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

消える言語

2009-09-25 09:50:11 | 新聞

世界に有る六千種の言語の半数近くが絶滅の危機にあると言う。ある高校生が新聞への投書でその危機が何故問題になっているのか解らないと言っている。世界に一種の言語しかなければ言葉の壁などと言うものは無くなるのではないかと言う。言語は自分の属している国、民族、文化の重要な、そして畢竟、自分と言う個性のアイデンティティを主張し表現するものなのだ。言語も文字も他の文化、政治、権力に支配されたときに消える。古代エジプトのヒエログリフ、楔形文字など言葉だけでなく、消えた文字、使われなくなり今は研究の対象にしかなっていない文字もある。生き延びているのは漢字だけである。「初めに言葉ありき」と言うように言葉には魂があると考えられ、信仰されそれぞれの文明が生まれたのだ。