2月後半でしたか・・・、
製作国 フランスの、2017年の映画作品”Ce qui nous lie”(ス キ ヌ リ)
を観ました~
日本語のタイトルは、”お帰り ブルゴーニュへ”で、
英語のタイトルは、”Back to Burgundy”です~
映画を見て、
一番しっくり来たタイトルは、
”Ce qui nous lie”で、
日本語に訳すと〈私達を結びつけるもの〉・・・です~。
ワイン生産地として有名な、フランスは、ブルゴーニュ地方のワイン生産に携わっているファミリーと、
ワイン作りの為のぶどう畑での栽培により、出来上がって行くワイン・・・。
美しい土地での、ぶどうの栽培とワインの熟成を通して、
それぞれの人物の人間としての成熟と家族愛を、描いた、
心温まる作品でした~。
男、女、男の、3人の兄弟は、ワイン生産者の家に生まれ育ち、
幼い頃から、ワインに触れる日常で育つ。
長男は、父親から、兄弟の一番上である事で、
他の兄弟より厳しく育てられ、
父との折り合いも良くなく、
10年前に家を出て、外国を旅したりしていたよう~。
そんな時、現在の奥様になる方と出会い、
2人は、オーストラリアで、ワイン生産の仕事をするようになる。
男の子も、授かり、3人家族。
ブルゴーニュの実家へは、帰る事はなかったけれど、
父の危篤の知らせにより、
10年ぶりに実家へ帰って来る。
妹は、兄が戻って来た事を喜んだが、
突然戻って来た兄に、末っ子である次男は、
戸惑いを見せていた。
そして、父が亡くなり、
相続の問題が発生。
広大なブドウ畑と醸造所と、家等の不動産を相続する事になり、
高額な相続税を、兄弟3人で、支払わなくてはならなくなった。
高額な相続税を支払うだけの持ち合わせはなく、
所有している不動産をいく分か売却して、
そのお金で、相続税を支払う事も考えた。
・・・が、大切な不動産を売却するなんてできないと言う思いも・・・。
3人が共同で相続する事になったこれら不動産をどうするか・・・、
相続税を支払う為に、3人で、売るのかどうするのか・・・、決めなければならなかった。
一方・・・、
長男は、オーストラリアに置いて来た奥様との夫婦間の問題を抱え、
可愛い息子は、奥様と一緒に、オーストラリアに。
長女は、父の晩年まで一番長く一緒にいた存在でもあり、ワイン作りの才能があった。
しかし、今一つ自信が持てない様子。
次男は、婿養子に入り、義父からのパワハラに耐えながら過ごす日々だった。
相続税の問題、不動産の行く末、それぞれ個人の悩みや問題も抱えつつ、
同時に、ブドウを育て、ワイン作りに尽力する3人。
そんな日々が、
自分自身を見つめ直すきっかけにもなり、
それぞれが、解決のきっかけを見つけ出し、良い方向へ向き始める。
そして、最初は、ぎこちなかった3人の関係も、
いつしか気持ちがつながり、1つになっていた。
結局、不動産を手放す事なく、
兄の一助により、相続税の支払いの目途が立つ。
そして、これからも相続したブドウ畑で、
ワイン作りは続けて行く事に・・・、
ワイン作りの才能がある長女に託し・・・。
長女は、継承して行く事への意欲と自覚を持てるようになって来た。
次男は、勇気を持ち、自分の意思をしっかりと義父に主張できるようになり、
義父も反省したのか、次男の気持ちを受け留め、
又、義父、義母の下を去り、
家族で新しいくらしを決意する。
そして、
長男は、奥様と関係を修復し、元の通り、オーストラリアで、
ワイン作りをする為、帰って行く。
愛する息子さんと、離れることなく、
家族とともに、オーストラリアで、
ブルゴーニュとは又違ったタイプの爽やかで魅力的なワインを、
これからも、作って行くであろう。
美しいブルゴーニュ地方が舞台の、家族愛を描いた、
素敵な作品でした~
日本語字幕と同時に、
美しいフランス語の音声が、音楽のように、
心地良く、館内に流れていました~
*Ce qui nous lie(=私達を結びつけるもの):関係代名詞quiを使い、「先行詞(この場合は”こと”)+qui+直接目的語+動詞(lier=~を結びつける)」
Ce:こと(もの)、
qui以下は、関係節、
nous:私達を
lie:lierの、3人称単数の活用はlie、~を結びつける