沢田研二さんのDVDを、観ていて単純に思うのは、ジュリーマニアと、ジュリー祭りが素敵だなと。個人の感想であり、全体の印象からだが、髪の長いジュリーよりも短い方と、素直な気持ちだ。また、衣装に凝るよりも、歌で聴かせてもらえるのがあり難い。同時に、時は過ぎゆき還らない。
十代の憧れで、きゃあきゃあ騒いでいたのと、じっくり聴ける年齢になったことの差もある。タイガースの頃からのファンでなく、最近の俄かファンでは、問題外だろう。映像はいいとこばかりのことも、見せ場を選んでのことだとも。それでもシンプルな人間としての、沢田研二さんは素敵だ。
DVDは、以前には本屋でも扱っていたが、この数年来は、アマゾンの勢いが激しく何でもある。価格の合意で注文し、手元に届いてがっかりのや、満足感の物等、欲しい物は殆ど揃えた。SFの傑作、キャリーやデューン・砂の惑星、ヤング・スーパーマン全巻も。老後は自宅でのロードショー。
時間を見つけては、本屋に出向き、立ち読みこそしなかったが、表紙とページを捲って買っていた時代は過ぎた。図書館で借りるか、アマゾンに注文する次第。あん は売り切れが続出しているらしく、本屋で注文出来たのが珍しい。ハンセン病を知っていて知らない振りをするより、正しく理解。
監督の是枝裕和さんや、河瀬なおみさんの腕にも依るのだろうが、役者のひたむきさや、映像の中で溶け合ってしまう不思議さに、心が惹きこまれるのだ。誰も知らない、海よりも深く、あるいてもあるいても、もりのいる場所等、日常を当たり前の、何処でも誰かがを浮き彫りにされていて凄い。
そして父になる これは書籍で読んだ記憶がある。何と言う惨さであるかと、我が子が取り違えられていたら、と身体が震え、心が凍り付いた。昔のように、目の前で産婆さんが取り上げるのであったら、そうはならなかった。反対に、命の危険性も含んではいた。世継ぎ問題等、煩わしいことも。
勤務先のテラスに、蟷螂がいて、職員が騒いでいる。地球の上で暮らしているのは人間だけではなし。蟷螂がいて何が悪いか、と思ってしまう。ファーブルになってみたり、シートンに教えを乞う、そんな気持ちは更々ない。山を切り開いて、ゴルフ場を造っておいて、熊が里に下りてくると怒る。
わたくしはゴルフもしないし、山の中に棲んでいるから、鹿にも猪にも遭う。危険性を言うなら、あちらにだって言い分があろう。でも、怖がって逃げて行く。これが猿だと、歯を剥いて威嚇する。猿は、集団での行動だから、必ずボスがしんがりを務める。こちらが申し訳なくしていると去るよ。
古里の地形も大幅に変わって来た。人が住まなくなると、道は崩れ、草が覆う。それが当たり前に思えず、都会に出てしまう。便利で快適な生活の裏には、動物達の行き場のない怒りが視えてくる。鹿の鳴き声が響く。バンビも、小さな時には愛らしく思うが、王になるのは簡単な試練ではないな。
膝に上がろうとして、爪を立てたので叱る。暫くこの格好のまま拗ねて、この後、眠ってしまう。