幼子の、無垢の笑顔には、何よりも心が満たされる。先日も、久々に出会ったにも拘らず、戸口で待っているとかけてきて飛びつかれた。抱き上げると、その柔らかさに可愛さが募る。母親のお腹には、第二子が出来ていて、ちょっと甘えたかったらしい。
最近の子どもは、知っていても声をかけ難い。抱こうものなら腕を滑り降りる。だっこや負んぶからは遠くなった。歩けだすと抱かない。転んでも傍に立っている。携帯の方が大事かな。子どもは背中に括りつけていないと、家事はできなかった。
母が買ってくれた負い紐は、子どもの数があった。女の子には赤。男の子には青である。何処に行くにも一緒だった。下ろすのは、授乳時と風呂か眠る時だった。背中に居れば安心もした。怪我をすることも、行方不明になることもなかった。
子どもを負んぶするので、普段着でよかった。母の縫ってくれた綿入れは形見になった。既に負う子もいないが、箪笥の中に仕舞ってある。市販品のような綺麗さはないが、一針に込められているであろう想いがうれしい。孫可愛さに持って来てくれた。
友人が風邪を引いていた。先日来の雨に濡れたらしい。七匹のこやぎの、おおかみさんの声だった。白墨を持って行かなくては。いやいや、風邪をうつされたら、仕事に行けない。当分、会うことは避けよう。あけび酒での嗽はしていないのか?
Aさんところで、以前手当てをさせてもらっていた人に会い、足の浮腫みや、膝の痛みに、枇杷葉の焼酎漬けをしていると云われた。調子がいいようで、感謝されていた。忘れた頃にお礼を云われるのも、妙にうれしいものだ。
陽射しを浴びて、育ち行く枇杷葉。我が家の四季に合っているのか、とても重宝している。りささん枇杷葉。